戸田智弘著『働く理由 99の名言に学ぶシゴト論』という本の中には、仕事に関する名言がたくさん紹介されています。
この本の中に「才能って何?」という章があります。
そのトップに、作家の高橋克彦さんの言葉があり、私も共感しました。
願望を持ち続ける
「その二、三十人の中でぼくがいちばんうまかったから物書きになったかというと、絶対違うんです。わずか二、三十人の中でもぼくよりうまかったのが最低でも五、六人はいました。
その当時、絶対、ぼくよりも才能があった。その連中がひとりでも物書きになっていないのは、仕事とか家庭とかの問題とかであきらめていただけなんです。
小説を書くということはそれほどむずかしいことでもなんでもないと思うんです。
ただ、書き続けるというか、書きたいという願望を持ち続けられるかどうかかがいちばんの問題なんです。
これは小説家としての問題だけではなくて、夢をもったときに、どんなものでもいまの世の中は十年その願望を持ち続ければ、必ず成就するというふうに思いますよ。
十年間何かに熱中するということは、好きなことであってもなかなか難しい。逆にいうと、十年間がんばるという気持ちでいれば、たいてい成就します」
高橋克彦著『小説家 乱歩賞受賞作家の小説入門』
わたし(中井)も、いま物書きとして仕事をして生活しています。
が、まわりの人より才能があったかというと、それは全然違います。
『ラッキー!』でも紹介しましたが、わたしは約20年間、長崎にいる普通の教師でした。
教師になりたての当初は、文章を書かれせれば人が15分で終わる仕事を1日かけてもできないくらい能力が低かったのです。
では、そんなわたしがなぜ本を出版できたのか。
なぜ、現在までに70冊以上の本を出版できたのか。
その答えを説明し出すと、たぶん本一冊くらいの文章になりますので、1つだけ・・・
それは、学校で学級通信などを毎日の書くうちに、書くことがいつの間にか好きになり、自分も本を「書きたいという願望」が芽生えてきたからです。
「書きたいという願望」?
そんな願望くらい誰でも持っていると言われそうですね。
その通りでしょう。
本を1冊くらい出したいというのは、誰でももっていて不思議のない夢です。
でも、何でもそうですが、最初に叶えたい夢があるからこそ、実現します。
願いや夢があるから実現する
二階上りたいという願いが、はしごを思いつかせました。
速く走りたいという夢が、車を作りました。
空を飛びたいという夢が、飛行機を発明しました。
宇宙に行きたいという夢が、ロケットを飛ばせました。
夢を実現するには、夢を見るだけではダメです。
その夢を持ち続けなればなりません。
夢を持ち続けるというのは、その夢のためにコツコツと努力することです。
あきらめずに10年くらいコツコツとやっていれば、たいていのことは実現するでしょう。
同じ本の中に、こんな名言もありました。
●「才能とは、継続する情熱のことである」
モーパッサン(フランスの作家)
夢をあきらめずに努力を続ければ、夢は叶います。
夢を実現する才能とは、努力の持続能力のことなのです。
では、どうすれば情熱を継続させることができるのしょうか?
みなさんは、情熱を継続させるためにどんな方法をとっていますか?
教えてください。
わたしのとった方法はありますが、あまりにも危険なのでお勧めできません。
やはり、だれでもマネできそうなことがいいですね。
夢の実現を目指して努力をコツコツ続けよう。
続ければ、きっと叶います!(^.^)
出典:戸田智弘著『働く理由 99の名言に学ぶシゴト論』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)