夢を叶えたいと思っている人、読んでください。
拙著『奇跡を呼ぶ天使の贈り物』(小説)には、ある夢を叶えたい主人公の女性がでてきます。
(この女性は、著者の分身みたいなものです。登場人物、すべてそうですが・・・)
この女性が、東京から長崎に向かう飛行機の中で、自分の夢を手帳に書く場面を紹介します。
横には、天使(天ちゃん)が乗っています。
あたしは手帳を開いて書いた。
絵本を書く。
機内は揺れているので、字がおどった。
その字を見ながら、この夢は本当に叶うのだろうかと思った。
天ちゃんが横から言った。
「これじゃあ、叶わないよ」
「えっ?」
「いつか書こうと思ってるんでしょ。それじゃあ、無理だよ。前にも言ったけれど、夢の叶う日を決めることが、夢に近づく一歩になるんだよ」
「そ、そうよね」
でも、とあたしは考えたが、この夢はそんなに簡単なことじゃない。
明日、遅刻しないなら、今日と明日の朝、がんばればできる。
ダイエットなら月日はかかっても、数字をみながら自分ひとりのがんばりでできる。
でも、絵本を書くなんて簡単じゃない。
まず、やったこともない。
それに自費出版するにはお金がすごくかかるだろう。
そんなお金はいまのあたしにはない。
そうかといって、出版社から出してもらうなんてことは考えられない。
そんな才能も実力もコネもないからだ。
「ミーちゃんはいま、できない理由を考えてるね」
「えっ?」
「できない理由はいくらでもあるよ。できない理由は誰にでもあるんだよ。それは、いつでもなくならないんだ。
自分で自分に限界をつくったらダメだよ。
自分の可能性を否定してはダメ。
本当に夢を叶えたければ、できない理由でなくて、できる可能性をさがすんだ。可能性はきっとあるよ」
そうだ。何ももっていないようなあたしだけれど、可能性はある。
だから始めからあきらめてはいけないんだ。
可能性を自分でつぶすのはやめよう。
何もしないうちから、あきらめるのはやめよう。
どれだけ自分の夢に近づけるか、わからない。
でも、やってみよう。
はじめるために、まずゴールを決めよう。
あたしは自分の可能性を言葉にして、さっきのおどった文字の横につけたした。
来年の12月30日までに出版する。
つまり、今日から一年以内に出版するということだ。
もし叶ったら、あたしには奇跡のような出来事に違いない。
『奇跡を呼ぶ天使の贈り物』P.124~125
主人公にとっての夢は、
「明日、遅刻しない」
「ダイエットをしてスマートになる」
「絵本を書く」
「素敵な人に巡り会う」
などというようなものです。
ここまで読んだあなたも、自分なりの夢をもっていることでしょう。
その夢を叶えたいと思っているのでしょう。
叶えるためには、
「いつまでに叶えるか」
という期限をつけた方が叶いやすいのです。
たとえ無理だと思えるようなことでも、明確な目標にして前に進んでいけば、道は開けてくるものです。
一所懸命やっていると思いがけず応援してくださる人も現れるものです。
ともかく、「いつまでに叶えるか」を決める。
夢に期限をつけることをおすすめします。
実は、私も本を書くときはそうしています。
1冊目からそうしています。
70冊を超えたいまでも、そうしています。
「いつでもいい」「やれるときにしよう」と思っていたら、たぶん1冊も書いていなかったでしょう。
ゴールを決めること。
期限を決めること。
それができれば前に進むことができます。
1歩1歩前に進めば、必ず夢の実現に近づいていけます。
始めるためにゴールを定めよう。
夢の実現する可能性がグーンと高まります。(^.^)
出典:拙著『奇跡を呼ぶ天使の贈り物』(PHP研究所)