「もしも人生がすっぱいレモンをくれたとしても、それでも受け入れ、感謝しよう」
この言葉は、『ぼくはできる』という本の第1章のメッセージです。
そして、267ページにはこんな素敵な言葉も・・・。
「あなたが持っているあなたのだけの贈り物を分かち合う時、あなたは、あなたの限りない可能性の道を見出すでしょう。」
作者は、身体に不自由がある大学生
この本を書いた「ぼく」とは、生まれつき目が見えず、手足が不自由な大学生の音楽家(ピアニスト、歌手、トランペッター)です。
名前は、パトリック・ヘンリー・ヒューズ。
彼は、生まれながらに眼球がなく、腕はまっすぐにならず、足は決して歩くことができません。
しかし、彼は、愛情深い両親のもと、持ち前の楽天的な心とユーモアをもって、さまざまな困難に前向きに立ち向かい、乗りこえていきました。
そして、音楽の優れた才能と情熱で全米を驚かせる活躍をし、皆に勇気と感動をあたえた功績によって、2006年にディズニー・ワールド・スポーツ・スピリット賞を受賞したのです。
実に前向きな言葉
彼の言葉は、この本の章のタイトルを見てもわかるとおり、実に前向きです。
第2章「君ができることを変えるためになんでもやってみよう」
第3章「情熱を注ぎ続けよう。それこそが人生を決めるのだから」
第4章「君のお母さんが誇りに思うような君でいよう」
第5章「いちばん素晴らしいヒーローはきっと君のそばに」
第6章「まず、行き先を決めよう。そうして、そこへ行く地図は焼いてしまおう」
第7章「惜しみなく与えた愛は何倍にもなって戻ってくる」
第8章「毎日、夏休みの最後の日のように生きよう」
これが、体が不自由で目が見えない人の言葉かと思えるほど、前向きで、喜びや生きる力にあふれているのです。
彼は言います。
「ぼくたちはみな、誰もが、分かち与えるべき素晴らしい贈り物を持っています。
もしかしたら、あなたのそれは、とても他人と違っていて、あなた自身でさえ気づいていないかもしれません。
ぼくは、神様はぼくに目が見えないという能力をくれたのだと信じています。
だから、ぼくは、出会った人の心の中がよく見えるのだと思っています」
目が見えないという普通ならマイナスのことが、彼は自分の能力として与えられたのだと信じているのが驚きです。
幸せになれる道
彼は言います。
「神様はまた、ぼくに音楽への情熱を与えてくれたのだとも信じています。どんなことが可能かをみんなに示すために」
彼は、確かに音楽の才能と情熱を与えられました。
たとえ自分に何か欠けることがあっても、人に何かを与え、自分にも人にも感動と喜びを生み出すことはできる。
彼は自らの生き方でそれを示しているんですね。
素晴らしい人だと思います。
私たちも、彼が言うように、素晴らしいものをもらっていると思います。
人と比べられない、価値あるもの。
何よりも大切なもの。
一番素晴らしい贈り物は、あなた自身ではないかと私は思います。
自分を受け入れ、感謝しよう。
それは幸せになれる道です。 (^.^)
【出典】『ぼくはできる』(PHP研究所)
パトリック・ヘンリー・ヒューズ著
パトリック・ジョン・ヒューズ著