いい考え方

命の尊さを伝える授業が自分の使命(鈴木中人)

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命の尊さを伝える授業が
自分の使命(鈴木中人)

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名古屋で鈴木中人(すずきなかと)さんにお会いしました。

まず、鈴木さんとはどういう方か、そのプロフィールを鈴木さんが代表である「いのちをバトンタッチする会」のHPから一部転載してご紹介しましょう。

鈴木中人(すずきなかと)

1957年愛知県生まれ。81年(株)デンソー入社。
1992年長女の小児がん発病を機に、小児がんの支援活動・いのちの授業等に取組む。

2005年会社を早期退職し、『いのちをバトンタッチする会』を設立。

「いのちのバトンタッチ」をテーマに、いのちの輝き、家族の絆、生きる喜び・働く喜び、良き医療など、生きる力と感謝感動を全国に発信する。

鈴木さんがこのような活動をされるようになったのは、長女の景子ちゃんを小児がんで失うという辛い悲しい経験を通して、

「いのち」の大切さを深く考え、「いのち」の尊さを強く感じてこられたからです。

「いのち」の尊さを強く感じる一方、鈴木さん自身、景子ちゃんが亡くなったことを受け容れられない日々、受け容れても悶々とするしかない日々が続いたそうです。

けれども、5年経ったある日、たまたま読んだ本を通して鈴木さんは、心に響く言葉と出会います。

「子どもの供養とは、親が生まれ変わること。子どもの分まで生きること」

鈴木さんはこの言葉を読んで涙があふれてきたそうです。

「自分は死を受容しただけだった。自分は何も変わっていない。何もしていない。景子ちゃん、ごめん・・・」

そして、それを機に、景子ちゃんが託してくれたいのちのメッセージを伝えることを決心するようになるのです。

「生き抜く・支え合う・ありがとうの言葉を大切にして、いのちのメッセージをバトンタッチすることこそ、自分がすべきことだ」と・・・。

それが自分に託された使命だと・・・。

ご著書『6歳のお嫁さん』には、そんな鈴木さんの誠実で赤裸々な思いが綴られています。

それらを要約してお伝えすることはとてもできませんが、私も特に共感する鈴木さんの言葉をご紹介します。

鈴木さんは、親子で参加する「いのちの授業」の中で、参加者に、出産の映像を見せるのだそうです。

その映像では、涙を流し苦しむお母さん、血だらけの赤ちゃん・・・そして、無呼吸状態で生まれた赤ちゃんが泣き声をあげる瞬間が、音声とともに映し出されます。

鈴木さんはその後、こうお話するそうです。

「あなたはいのちをかけて生まれてきました。

お母さんは、いのちをかけて子どもを生みました。

お父さんは、いのちをかけて見守りました。

そのことを心に刻んでください」(『6歳のお嫁さん』 P.92)

 

「いのちの授業」に参加した中学生がこんな感想を書いています。

「お話を聴いている間、ずーっと涙が止まりませんでした。心に残ったことは、『子どもを愛していない親なんていない』です。

それまで、親とけんかばかりして、『自分は愛されていない』と感じていました。

でもお話を聴いて、この考えを変えることができました。
さっき、私が生まれたときのことを母が話してくれました。

『あんた、生まれたとき仮死状態やってんよ。ひと言も泣かんでな。ひと言も泣かんでな。

お母さん、必死でおしりたたいてん。泣いて!泣いて!お願いやから!って。

あんたが泣いてくれたとき、ホンマ嬉しかったわ。やっとこの子の親になれたって』

それを聞いたとき、ちゃんと愛してくれていたとすごく嬉しかったです。

涙が止まらなくて、心の中で何回も、「生んでくれてありがとう」って思いました。」(P.89~90)

鈴木さんは書いていらっしゃいます。

自分は愛されているという実感こそが自己肯定感となり、いのちを大切にする心を育むと私は考えます。特に、親から愛されているという実感はその根本です。愛された人は、人を愛します」( P.88)

自分は愛されていると感じること、感じさせること。

それがいのちを大切にし、生きていく力になると、私も考えています。

生きる力の強い子どもは、自分自身の立つべき基盤がしっかりしています。

自分の生きる力の源となる心の拠り所があります。

どんなに傷ついても、失敗しても、生きるのに疲れても、安心して自分自身をゆだねられるような自分の還るべき心の家をもっているのです。

その心の基盤、拠り所、還る場所は、どのようにしてできるのでしょうか。

誰かの愛によって次第に形成されます。

人から愛され、愛を十分に受けることによってつくられていきます。

多くの場合、それは親からの無条件の愛によってです。

あなたの愛は子どもに伝わっていますか。

あなたの愛が子どもに伝わるにはどうすればよいのでしょうか。

まず、子どもが誕生したときのあの感動を思い出してみましょう。

子どもが誕生したとき、
あなたは身体がふえるほどの感動をもって喜んだはずです。

「生まれてくれてありがとう」と感じたはずです。

その小さな命の輝きに目を見張り、うるませ、あふれるほどの愛情をもって抱きしめたのではないですか。

この子がこの世に生まれてきた、それだけでよかったでしょう。

あの時、あなたは子どもの全存在を無条件に受け入れていました。

全部まるごと、大好きでした。

子どもの誕生物語を想い出しましょう。

そして、子どもの誕生日には、あのときの熱い思いを語ってあげるのです。

「生まれてくれて本当によかった」

「本当にうれしかった」

「ありがとう」という思いを言葉で伝えるのです。

 

愛されていることを感じさせよう。

言葉ひとつ、ほほえみひとつであっても・・・  (^.^)

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【出典】鈴木中人著『6歳のお嫁さん 亡き娘から託された「いのちの授業」』(実業之日本社)

涙なくては読めません。すごくいい本です。おすすめします!

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特定非営利活動法人 「いのちをバトンタッチする会」