坂本龍馬の人気の秘密について考えいきます。
以前、わたしは長崎、京都に住んでいたので、坂本龍馬には特別な親しみがあります。
しかし、坂本龍馬が好きなのは私だけではありませんよね。
坂本龍馬は、歴史上の国民的なヒーローです。
「超人気」という言葉では足りないくらいの人気ぶりです。
人気ランキングでは、堂々の第1位
あるアンケート(複数)によると・・・
「幕末偉人の人気ランキング」では、ダントツの第1位。
「尊敬する歴史上の人物・偉人ランキング」でも、ダントツの第1位。
「上司にしたい歴史上の人物ランキング」でも、ダントツの第1位。
「彼氏にしたい歴史上の人物ランキング」でも、ダントツの第1位。
すごい! すごすぎる・・・・
でも、なぜ?
なぜ、これほど人気があるのでしょうか?
その秘密を探ってみましょう。
坂本龍馬の人気の秘密を探る
まずは、司馬遼太郎著『竜馬がゆく』から・・・
竜馬も、ニコニコした。その笑顔が、ひどく愛嬌があり、
(おお、みごとな男じゃ)
と西郷はおもった。
漢(おとこ)は愛嬌こそ大事だと西郷はおもっている。
鈴虫が草の霜を慕うように万人がその愛嬌に慕い寄り、いつのまにか人を動かし世を動かし、大事をなすにいたる、と西郷はおもっている。
司馬遼太郎著『竜馬がゆく 五』
坂本龍馬という人は、一見、無愛想なところがありましたが、本当は実に愛嬌のある男だったようです。
その龍馬を(みどとな男じゃ)という西郷隆盛も「鈴虫が草の霜を慕うように
万人がその愛嬌に慕い寄り、いつのまにか人を動かし世を動かし、大事をなし
た」人でした。
「愛嬌」は、やはり人を惹き付けるものですね。
龍馬は、万人が慕い寄りたくなる愛嬌の持ち主だったのです。
坂本龍馬の名言から考える
では、次に龍馬の名言から考えてみましょう。
●世に生を得るは、事を為すにあり
坂本龍馬は、江戸時代幕末に新しい時代の幕を開けるために大活躍した志士で
した。
この龍馬が仲間に会った時、彼が持っていた長い刀を見て「無用の長物、いざ
という時には役立つまい」と自分の短い刀を見せました。
再び会うと、龍馬はピストルを出して「これが西洋の武器だ。よく見ておけ」
と言い、三度目に会ったときには、「俺はいま万国法を読んでいる」と言った
そうです。
事を為すために龍馬は、古い考えにこだわず、新しい時代の流れから常に学ん
でいたのです。
そういう姿勢が、「薩長同盟」を実現させ、そして「大政奉還」につながる「船中八策」を生み出したのです。
2つ目です。
●世の人は われになにとも ゆはばいへ
わがなすことは われのみぞしる
着物を着て革靴をはいていたように、常に先を見て時代を突っ走った龍馬らし
い歌です。
幕末の時代に、日本の狭い枠にとらわれず、世界を目指していくことは、普通
の人には理解されにくい革新的な考えでした。
世の中を変えていく人は、その時代の保守的な人からはわかってもらえないこ
とが多い。抵抗や障害も多いのです。
しかし、それでもなお、自分の信じる道を突き進んだのが龍馬だったのです。 海を見つめる龍馬像(長崎市風頭公園)
広い心で皆の幸せを考えていた人
最後の名言です。
●日本を今一度せんたくいたし申し候
これは故郷の姉へ宛てた手紙からの言葉です。
「日本をせんたく(洗濯)」するという独特の表現が龍馬らしい言葉ですね。
「日本をみんなが笑って暮らせる国にしたい」
それが龍馬の考えだったそうです。
「大政奉還」という大仕事を成し遂げた後は、自分は政府には入らず、「世界の海援隊でもやりますかな」と言っていました。
このように海のように広く大きい心をもち、自分のちっぽけな利益にこだわず、みんなの幸せを考えて行動できる人だったのです。
このような人なら、女性はもちろん、男性も好きになりますよね。
【出典】司馬遼太郎著『竜馬がゆく』(文春文庫)拙著『きっと勇気がわいてくる魔法の言葉』『こころを育てる魔法の言葉』(汐文社)