どのような場でも局面でも自分の心を整え、自分の最高の力を発揮するにはどうしたらよいのでしょうか?
以前メルマガ「心の糧」に、「心を整え、最高の力を発揮する」という記事を書いたことがあります。
(元)サッカー日本代表キャプテン、長谷部誠選手のご本を読んで、彼の方法を紹介と私の経験を紹介した記事でした。こんな話です。
「心を整え、最高の力を発揮する」
▼サッカー日本代表キャプテン、長谷部誠選手の著書『心を整える。』を
読みました。
大ベストセラーになっている本です。
長谷部選手の真摯な生き方に感動しました。
▼長谷部選手は、特に特徴があるサッカー選手ではありません。
特別に優れた技術やサッカーセンスをもつわけでもないそうです。
しかし、彼は日本にいるときも、ドイツでプレーするようになっても、
常に指揮官やチームメイトに信頼され、良い結果を出してきました。
2010年、アジア大会でキャプテンとして全日本を優勝に導いたことも、
記憶に新しいですね。
▼なぜ彼は、活躍できるのでしょうか。
その秘密は何でしょうか。
私は疑問に思っていたのですが、この本を読んでわかったような気がします。
▼その訳は、彼の類まれなるメンタルコントロール能力にあるようです。
長谷部選手は、その能力を「心を整える」と表現します。
日々の生活から、心に有害なことをしないように、少しでも心が乱れたら自分で整える。
彼は、そうすることによって、いかなる試合でも、いかなる場面でも揺らぐことがなく、ピッチで力が発揮できるのです。
▼長谷部選手は本の中で、「心を整える」ための様々な習慣を紹介してくれているのですが、
私が特に、
「おっ、これが他の選手と違うところだ!!」
と思ったことがあります。
それは、長谷部選手が一日30分間、一人で自分を振り返る時間を作っていることです。
彼は、この30分間、自分のプレーや生活態度を見つめ直します。
反省をし、さらに向上するにはどうすればよいか考えるのです。
▼実は私も毎朝30分、同じようなこと(祈り)をしているので、その効果はよくわかります。
心が平静で穏やかになり、いま自分にとって何が大切で、何をするべきかがわかります。
さらに意欲や勇気がわきあがってくるのです。
マザー・テレサが「私の活動の源は祈りです」と言われたのにも、同じような効果があったからです。
(祈りの本質は、神様との対話ですが、自分を見つめ直し、反省し、決心することもします)
▼長谷部選手も、同じようことを毎日、30分間、実行しているのですね。
ですから日々、自分の心を整えやすくなります。
それゆえ、生活のリズムにも気をつけ、睡眠をしっかり取り、食事や飲酒にも節度をもち、人間関係にも気を配る習慣も実行しやすくなります。
そして、いつも最高の状態でプレーできるようなコンディションを保つことができるのです。
若いのに、すごいなあと思います。さすがに超一流のサッカー選手です。
▼長谷部選手の本を読むと、30分間の瞑想のようなものを自分もやってみようと思う人がいるかもしれませんね。
いいことだなあと思います。
でも、いきなり30分でなくてもいいと思いますよ。
長谷部選手はどうか知りませんが、私は最初5分から始めました。
5分でも自分と向き合えば、けっこう長く感じるものですよ。
それを1週間、毎日やって慣れてきたら、次の週は、10分と、5分ずつ増やしていきました。
もしも、やってみようと思う人がいたら、最初は無理せずに、5分間だけでよいのではないでしょうか。
▼では、そんな人に、1つのやり方をご紹介しましょう。
5分間、静かな場所で、
目を閉じるなどして、自分の生活を振り返り、
○感謝すること。(たくさん)
○反省すること。(1つでいい)
○決心すること。(1つでいい)
などを考えます。
(気が散るときには、紙に書いてもいいかもしれません)
すると、だんだんと心が落ち着いてきて、元気がでてくるものですよ。
毎日、ストレスが溜まるくらい猛烈に忙しい人にはこの5分間をぜひ、ご自分の生活に作ることをおすすめしたいです。
★ 今日の話から学べる幸運のヒント★
心を整えれば、最高の力を発揮できる。 (^.^)
というものでした。
長谷部誠選手の話を道徳の授業で・・・
▼それに関して、先日つぎのようなメールをいただきました。
中井先生
初めてお便りいたします。
神奈川県で中学教師をしておりますHと申します。
メルマガ「心の糧」を配信していただき、いつも勉強になっております。
中井先生のメルマガで紹介された「心を整え、最高の力を発揮する」に触発されて、長谷部誠選手の話を道徳の授業で行いました。
先生のメルマガを参考に長谷部選手の著書から抜粋して資料を作りました。
先生がメルマガの最後にお書きになった部分、
「最初は無理せずに、5分間だけでよいのではないでしょうか。
では、そんな人に、1つのやり方をご紹介しましょう。
5分間、静かな場所で、目を閉じるなどして、自分の生活を振り返り、
○感謝すること。(たくさん)
○反省すること。(1つでいい)
○決心すること。(1つでいい)」
これにとても共感しました。
そこで勝手ながら資料に使わせていただき、生徒に紹介しました
(事後になってしまって申し訳ありません)。
いつもの退屈な道徳資料と違って、生徒の反応もたいへん良く、充実した授業ができました。
生徒の感想に多くあったのですが、先生の「感謝・反省・決心」が生徒の心にたいへん強く響いていました。
先生に感謝いたします。ありがとうございました。
これからも宜しくお願いします。
以下、生徒の感想をご紹介いたします。ご笑覧ください。
対象は中学二年生です。
【生徒の感想】一部抜粋
・私はいつも迷っていることとかがあっても、そのままにして次の日を迎えてしまうので、これからは心を鎮める時間を作るようにしたいと思いました。
・長谷部選手はかっこいいと思います。ちゃんと自分を持っている。今の私は友達とずっといっしょにいることが多いから、一人になって考えようと思う。遅刻もしないようにしたい。少しずつで良いから自分を変えたいです。
・長谷部選手は、毎日心を静める時間を持っているのに、自分は毎日何となく部活をやり、何となく授業をやり、何となく遊んでいるだけで、何となくばかりだ。自分は何も考えずに日々過ごしているだけだとわかりました。
・私は長谷部さんのように心を鎮める時間を作っていなかったので、長谷部さんの考え方は良いなぁと思いました。また、この部分が自分には欠けていることだと思います。私もこれから少しずつ挑戦していきたいと思いました。
・私はマイナス発言は自分を後退させる、というのは良いと思いました。試合で負けたあとに人に当たってしまうことがあるので、マイナス発言は控えようと思いました。八つ当たりしないために「心を鎮める時間」をつくって、よく考える時間を作れればいいなと思いました。
・自分はプレーをミスすることは悪いことだと考えていますが、これをマイナスに考えずにプラスにつなげていかなければならないと思いました。これからは感謝、反省、決心をしていきたいです。
・自分で一日を振り返る時間は大切なんだと思った。今日から少しずつ心を鎮める時間を作ろうと思った。長谷部選手の言葉を見て、自分に足りないことがたくさんあった。愚痴を言わないとか、すごいと思った。自分で思っていることを口に出さないでため込んでいるとモヤモヤするし…。サッカー以外のことでもこんなに努力しているなんて初めて知りました。全部行うのは無理だけど、反省する、感謝する、決心するの3つを特に意識していきたい。
▼H先生、ご報告、ありがとうございます。
生徒さんたちが、深く自分と向き合って考えたかわかる、素直で前向きな感想ですね。
あの記事が授業にお役に立ったようで、とてもうれしく思います。
そして、このことを他の方にも伝えたくなりました。
▼というのは、この方法は、子どもにも大人にも効果があるからです。
私もやっているので実感しています。
1日5分の小さなこと。
けれども、そのわずか5分が1日を変え、毎日を変えていきます。
自分の心を整え、様々な能力を伸ばしていけます。
習慣になると、日々、成長していけます!
長谷部誠選手のように、どのような局面でも、自分の心をコントロールしながら、最高の力を出して活躍できる人になっていけるでしょう。
心を整え、最高の力を発揮しよう。 (^.^)
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【出典】長谷部誠 (著) 『心を整える。』
【参考】(元)サッカー日本代表キャプテン、長谷部誠選手は、2006年から代表引退を発表した2018年まで日本代表に選ばれ続け、キャプテンとしてワールドカップに3度出場(2010年・2014年・2018年)しています。
また、ブンデスリーガ(ドイツ1部リーグ)における日本人最多出場記録を持っています。
2019年にはドイツのサッカー専門誌『kicker』選出のシーズンベスト11と、欧州サッカー連盟(UEFA)が選ぶヨーロッパリーグ(EL)の優秀選手に選出されました。