いい習慣

謙虚に感謝すると仕事の価値に気づく、今いる場で成長できる

最近の若者は、せっかく良い会社に入っても何か気にいらないと、すぐにやめてしまうそうです。

理由はいろいろあり、転職した方が良いこともあるでしょう。

ここでは、やめようか、どうしようか、迷っている人のために書きます。 

参考にしていただければ幸いです。

謙虚に感謝すると仕事の価値に気づく 

あなたは、どんな夢と希望を持っていまの会社に勤めることになったのでしょうか。

自分の個性や興味を生かして充実した社会生活を送りたい、自分の知識や技能を生かして、社会のために、人のためになる仕事をしたい、など、期待に胸を膨らませるいろいろな思いがあったことでしょう。

でも、実際に働いてみると、仕事はきつくて、雑用ばかり。人間関係もわずらわしいし、自分のやりたいことなんてできない、とうんざりしているかもしれませんね。

では、ちょっと考えてみてください。

あなたは、将来大いに活躍が期待される星ですが、いまはまだ小さな種のようなものです。

他社と競争して勝たねばならないプロの世界は、新人が即戦力になるほど甘いものではないのです。

あなたがこれまでどれだけ優秀な学生だったとしても、一流の有名校を卒業したとしても、あまり関係ありません。

一人で勉強してテストの点を上げさえすれば評価された学生時代とは違います。

これからは、社会の多くの人と関わって仕事をしていきます。

謙虚さ、熱意、責任感、誠実さ、勤勉さ、協調性、明朗さ、創造性、リーダーシップなど、大切な人間としての徳や能力が仕事をしていくうえでも必要です。

そのなかでもまず、謙虚であることが大切です。

謙虚であれば、誰に対しても感謝の心を持つことができます。

学生なら月謝を払うべきなのに、給料をいただいて、仕事の仕方や社会での人間関係のルールなどを教えていただいているんだな。

人間修行をさせてもらっているんだな。

謙虚ならそういうふうに感謝できます。

そういう謙虚で感謝できる人が、仕事を通して、後に芽を出し、葉を茂らせ、花を咲かせ、実をつけることができるのです。

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感謝すれば、いまいる場で力が出せる

感謝していると、いまの状況を受け入れられるようになってきます。

S君は、第一志望の会社を目指して、一所懸命努力しましたが、採用されませんでした。第二志望の会社にも不採用。第三、第四、第五、第六志望の会社もダメでした。

S君はひどく落ち込んで、自分はダメな人間だと自分を責めて悩みました。

やっと第七志望の会社には採用してもらえたのですが、「本当に行きたかったのは、この会社ではない。なんて不幸なんだ」と悶々としていました。

しかし、入社式で社長さんの話を聞いてからS君の気持ちが変わりました。

「新入社員の皆さん、わが社に入社してくれてありがとう。皆さんは、今日から私たちの仲間であり、家族です。皆さんを産んで育ててくださったご両親、育ててくださった学校や社会にも感謝します。皆さん、これから働くことによって、これまでお世話になってきた方々に恩返しをしていきましょう」

社長さんのこの話を聞いて、自分には感謝の気持ちが足りなかったと思ったのです。

採用試験に不合格続きだった自分を救ってくれたのは、この会社だけではないか、

自分を必要としてくれたのはこの会社だけではないか。

自分が願書を出して、「来てください」と言われたのですから、この自分を選んでくれたわけです。ありがたい。

そう思って感謝していると、会社がだんだん好きになってきました。

第何志望であろうと、自分にとって一番良い会社だ。自分にとって最高の会社だ。

この会社で自分の力の限り、一所懸命がんばろうと思いました。

それから20年、S君はその会社でどんどん出世していきました。

会社も発展成長を続け、彼がかつて第一志望としていた会社と肩を並べるほどの業績を上げるようになっています。

第七志望の会社にしか合格できなかった自分をダメだ、不幸だと思っているままだったら、いまのS君はありません。

気持ちを切り替えて感謝すると、いまの状況を前向きに受け入れられ、自分の本来の力をより発揮できるのです。