言葉かけ

ガマンができた時に言いたい11の「ほめ言葉」

ほめてもらうと誰でもうれしいものですね。
特に子どもは、親にほめてもらいたいといつも思っています。

親にほめられることで、自信、やる気、継続力などを養っていけます。

もちろんガマンすること、させることも必要なことです。

でも、ガマンしてキツイ思いをするだけで、何も良いことが実感できなければ、もうガマンするのはイヤだと思うようにかもしれません。

ですから、親がガマンの後の良いこと(ごほうび)を与えてあげましょう。

ごほうびは、笑顔をともなった親のほめ言葉が一番です。

親から認められほめられることで、子どもは「ガマンしてよかったな」「また今度もがんばろう」と思えるものです。

では、ガマンができた時に子どもにかけたい言葉をご紹介しましょう。

がんばりを認める言葉

よくガマンしたね。

食事を時間になるまでガマンする、ちょっと転んだり気に入らないことがあったりしても無暗に泣かないなど、ガマンは内面的で目立ちにくい努力です。

しかし、親がきちんと認めてほめてあげることで、子どもはガマンの大切さを学び、忍耐強くなっていきます。

がんばったね。 

「がんばりなさい」「もう少し」と要求する以上に言ってあげたいのは、子どもががんばったことを認めてあげる言葉です。

「よくがんばったね」「最後までがんばったね」と言ってもらえれば、子どもは達成感をもてます。自分からがんばる子に育っていきます。

いいことしたね。

自分のわがままを抑えて、人のために順番をゆずってあげたり、おもちゃを貸してあげたりしたら、ほめてあげましょう。

自分がガマンすることで、他の誰かが助かったり、喜んでもらえたりすることが実感できれば、ガマンする大切さがいっそうよくわかってきます。

〇〇ができて、すごいね。

ほしいおもちゃを買わないでおくとか、おやつを時間になるまで待ったりするなど、大人には難しくなくても、子どもに多少ストレスがあることです。

親は子どものがんばりを「やって当然」「できて当たりまえ」と思わずに、できるだけほめてあげたいものです。

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成長を認める言葉

しっかりしてきたね。

騒いだり走り回ったりしたがる年頃であっても、きちんと教えれば、電車の中や公共の場でも、きちんとすわっていたり、乗車マナーを守れたりするようになります。

できているときにほめてあげることで、自覚が育ち、ますますしっかりとするようになってきます。

強くなったね。

ガマンすることで、忍耐力が養われ、精神的に強くなります。その強さは今後子どもが困難を乗り越え、自分の道を切り開くときに役立つでしょう。

まだ幼いわが子ですが、親が言葉ではっきりと認めてあげれば、子どもも少しずつ成長を自覚できるようになってきます。

苦手なものも食べられたね。

食べ物に好き嫌いがある場合は、無理に食べさせるよりも、料理を工夫し食べやすくすることです。

そして、食べられたら、「嫌いな野菜、食べられたね」「苦手なものでも、食べられたね」とニコニコほめてあげましょう。だんだん食べられるようになってきます。

さすがお兄(姉)ちゃんだね。

家庭でも幼稚園などでも、年齢が上の子は下の子の世話をする責任が出てきますね。時には、自分のやりたいことをガマンして、年齢の下の子の面倒を見てくれていることもあるでしょう。

「さすが年長さんになったね」という一言で自覚が高まり、成長していけます。

約束がよく守れたね。

親からの言いつけを守るのにもガマンが必要です。

たとえば、相手がひどいことを言ったのに、言い返さなかったり、たたく、けるなどの暴力で返さなかったりした時、子どもは「お友達と仲良くしようね」という親の言葉を守り、ガマンをし、ゆるしてあげたのです。

○○○みたいだったよ。

物語のヒーローやヒロインは、困難や悪にガマン強く耐えて、勝利や幸せを得るものです。その子が好きなヒーローやヒロインを持ち出して、「○○○みたいにかっこよかったよ」など、そのほめるのもいいでしょう。特にヒーローにあこがれている男の子には効果的です。

感謝する言葉

助かったよ。

食事の時間が遅くなったのに、文句も言わず、泣かずに待っていてくれた。お母さんの用事のために長く待たせてしまった。

このように子どもがガマンをしてくれたので、助かったことがあれば、「ありがとう。お母さん、助かったよ」などと伝えてあげましょう。

まとめ

ご紹介したものは参考例で、子どもをほめる時のフレーズは、場面や状況、子どもの状態、年齢、性別などでも違ってくるでしょう。

大切なのは、大人にとって当たり前と思えるようなことでも、認めてほめてあげるということです。ガマンは、内面的なので目に見えにくいことがあります。また、時には最後までガマンできないこともあるでしょう。

ですから、ガマンしている途中でも、「よくガマンしているね」「がんばっているね」「〇〇ができて、すごいね」などと、子どもをはげます意味で認めほめてあげたいものです。

子どものがんばりを認める言葉・ほめる言葉、そして笑顔があれば、強くたくましい子どもに育っていきます。

(この記事は『PHPのびのび子育て』2017年10月特別増刊号に掲載した原稿から抜粋・修正したものです)