子どもはやる気にスイッチが入れば、自分から積極的に取り組んでいきます。
では、どうすればやる気にスイッチが入るのでしょうか。
カンタンで今日からでもできることがあります。
それは、親が発する言葉を前向きに肯定的に変えることです。
なんだそんなことかと思うかもしれませんが、これが意外と効果があるんです。
そもそも言葉には、人の心や行動を変える力があります。
すぐに効果があることもありますが、少しずつ効果が現れることもあります。
心にたまったものはあふれでる
心理学で使われるたとえですが、子どもの心の中に2つのコップがあると想像してみてください。
1つは、きれいな水が入ったコップ。
もう1つは、泥水が入ったコップ。
もし、親が子どもの心を濁らせるような言葉「あなたはダメな子ね」「無理、無理」「できっこない」など、否定的な言葉を言っていると、泥水のコップに濁った水がたまっていきます。
そして、いつか泥水があふれ出て、親やまわりの人にも同じようなことを言ったり、荒れた態度をとったりするようになるんですね。
逆に、子どもに前向きで肯定的な言葉、あるいは感謝の言葉、愛のある言葉を言っていると、もう一方のコップにきれいな水がたまってくるんです。
そして、いつか水があふれ出て、親やまわりの人にも同じようなことを言ったり、思いやりのある態度をとったりするようになるんですね。
言葉やおこないで、親からいっぱい愛情をもらった子は、思いやりのある、やさしい子になります。
それと同じように、親からいっぱい前向きで肯定的な言葉をもらった子は、自己肯定感をもって、チャレンジ精神のある子になっていくのです。
言葉が心や行動を変えていく
ですから、子どもを前向きにするには、前向きな言葉をかけてあげてください。
「だいじょうぶ」「なんとかなるよ」
すると、子どもは安心してきます。
「できそう」「できるよ」「やろう!」
だんだん、自分にもやれそうな気になってきます。
こういう前向きな言葉を親が使っていると、子どものやる気がたまってきます。
そして、じゅうぶんにたまったとき、スイッチが入るのです。
とくに子どもが失敗をこわがって消極的になっているときに、親の言葉は子どもの大きな力になります。
「だいじょうぶ、平気、平気」
もし、かりに失敗しても本当にだいじょうぶです。
子どもは失敗しながら学んで成長していくものですから。
失敗するのは、チャレンジしている証しでから、ほめてあげていいのです。
「むずかしいのにチャレンジしてえらいよ」
お母さんのやさしさに包んでもらえた子どもは、またふたたびチャレンジし始めます。
「だいじょうぶ」「できるよ」
その子は心の耳でお母さんの声を聞いているのです。
そんな子どもは、ちょっとやそっとであきらめたり、つぶれたりしません。
そして、いろいろなことにチャレンジしながらどんどん成長していくのです。
それに、親が前向きな言葉を言っていると、親自身の気持ちがだんだん元気になってきます。すると、家庭が明るくなります。
それは、子どもが元気で明るく育っていく上で大きなプラス要因なのです。
「だいじょうぶ」「できる!」を口ぐせにする。