講演

大人が夢を語ると子どもも元気になる

今日、2024年9月11日(水)広島県福山市にある福山暁の星幼稚園で保護者の皆様に講演をさせていただきました。

テーマは「大人も子どもも幸せになれるヒント」です。

いつくかのヒントをお伝えしました。全部、やろうと思えば今日からできて、とても効果的なことばかりです。

その中に、「夢を肯定する」ということがあります。

「子どもの夢を肯定する」、それだけでなく、大人が「自分の夢も肯定する」ということを私はいつも提案しています。

その際に、ある小学生1年生の作文を紹介させてもらっています。この作文がとてもいいんですね。

今日の講演会の後に、お母さんから「あの作文を見せてもらえないですか」とのご要望があったので、「じゃあ、ブログにアップしておきます」とお約束しました。

では、全国の皆様にもご紹介します。  

お母さんの夢

「夢を肯定する」ということについてお話をします。

けれども、私がここで言いたいのは子どもの夢ではなく、大人の夢、自分の夢なんです。

ある作文を読みます。小学校1年生の男の子の作文です。(読みやすいように、ブログでは平仮名を漢字にしています)

「お母さんの夢」 平松 ゆうき(1年)

僕は お母さんに、「小さいころ何になりたかった?」と聞きました。

すると、お母さんは、「いろいろなものになりたかったよ。おつかいでクリーニング屋さんに行くとクリーニング屋さんになりたいと思ったし、遠足で素敵なバスガイドさんを見ればバスガイドさんになりたいと思ったし、家族でレストランへ 行けばウェイトレスさんになりたいと思ったよ」と言いました。

だから僕は、「そしたらお母さんの夢は叶わなかったんだね」と言うと、お母さんは「ううん、全部叶ったよ」と言いました。だから僕は、「どうして?」と聞きました。

すると、お母さんは、「だってお父さんのワイ シャスにアイロンを当てるときはグリーニング屋さんになった気になるし、ゆう君に勉強教えているときは学校の先生になっているし、お父さんの車に乗ればお母さんはバスガイドよ。そして、みんなに食事を出すときはウェイトレスさんになった気分よ」と言いました。

大人っていいな。

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この作文から私が思うこと

最後の「大人っていいな」って素敵だと思いませんか。

でも、「そしたらお母さんの夢は叶わなかったんだね」と、ゆうき君が言ったときに、もしもお母さんが、「そうよ。あなたを育てるために全部犠牲にしたのよ」と言ったらどうでしょうか。大人になんかなりたくないなあ、と思ったかもしれませんよね。

しかし、このお母さんは、「全部叶ったよ」って言ってるんです。それも、「家族のおかげで叶ったのよ、あなたのおかげで叶ったのよ」って言ってるんです。全部肯定しているのです。自分の夢も家族も、目の前のゆうき君も肯定してるんです。

だから、ゆうき君は素直に、「ああ、大人っていいな」って思えるわけです。

そういう大人に育てられると、子どもは自分の夢を大事にします。チャレンジします。

大人がこのお母さんのように自分の夢を持っていて、自分を肯定していたら、それだけで子どもたちはキラキラしてきます。生きる力が湧き上がってきます。

私もこのお母さんのようになりたいと思っています。

追記

今日の講演では、言わなかったのですが、関連して書いておきます。

夢は口に出して他人に言うとよいと、私は考えています。

理由1 なぜかというと、口に出すと自分にプレッシャーがかかるのです。つまり、人に知られてしまったからには、がんばらなきゃいけないと思えてくるからです。

理由2 夢を口に出せば、(バカにしたり、反対したりする人がいるかもしれませんが)応援してくれる人が必ず現れるからです。私の経験でも、良い情報をくれたり、助けてくれたりする人が何人も現れました。

理由3 さらに、夢をいつも口に出していると脳の潜在意識にまで染みこんでいって、不思議といろんな情報が目の前に集まってきます。例えば、本屋さんに行っても自分の夢に関する本が自分の目の前に出てくるんです。テレビを見ていてもその情報が自分の中に入ってくるのです。夢のアンテナが張ってくる感じです。

というわけで、夢を持ち、それを他の人に言うことは大事なことだと思います。

・・・・・・・

ちなみに私の去年までの夢は、「自分で絵を描いて絵本を出したい」という夢でした。それをいろいろなところで口に出していました。すると、今年叶ったのです。

今は、さらに良い絵本を作って、世界中の子どもたちに喜んでもらいたいという夢を持っています。100歳までに。

まだまだ、道は遠いですが、楽しみながら歩んでいきたいと思います。

(ちなみに最初の写真は、福山市のシンボルである福山城。新幹線の車窓から見える美しい城です)