言葉で人は若返ります。
人間関係が良くなるので、ストレスが減り、体も健康になっていきます。
人間関係が良くなる
老化の原因となるストレスの大半は、親と子、兄弟同士、教師と生徒、恋人同士など、身近な人間関係の悩みから来るそうです。
人間関係は、コミュニケーションの上に成り立ちますから、互いがどんな言葉を交わし合っているかは、大切なことです。
人の悪口・批判ばかり言う人は、当然、悪くなります。
なかには相手が不快に思っているに気づかないで、セクハラ・パワハラまがいのことを言う人がいるので、要注意です。
人をほめたり、感謝したりする人は、人間関係は良くなります。
ですから、人間関係が良くなる言葉を口ぐせにしたいものです。
別にほめたり、感謝したりしないのに、人間関係が良くなる言葉は、まず「あいさつ」です。
「あいさつ」は、相手への敬いの心から出てきます。
「おはようございます」とあいさつをしてもらうだけで、嬉しいものです。
お互いにあいさつを交わして、にこっとするだけで、心が通った気がしますね。
あいさつのコツは、「あかるく、いつも、さきに、つづけて」することです。
あいさつには、相手へ心遣いや感謝、そして敬意の気持ちが基本にあります。
ですから、基本は相手の方を向き、目をみて、明るい笑顔でするものです。
会社の中で尊敬されている上司や先輩は、守衛さんや掃除をしてくださる人にも、自分からあいさつをしていませんか。
そうして、いつもお世話になっている感謝の気持ちを日々言い表しているのです。
短くても、ちょっとした気配りのあるあいさつがみんなをハッピーにします。
そういう人の表情は明るし、行動も生き生きとしています。
ストレスがなくなる
「うつ病」や「うつ状態」の人が多くなってきました。
うつ病を発症する半年前にはその兆候が出ることがあるとも言われています。
その兆候である心の疲れは、体の疲れと違ってなかなか自覚しにくいものです。
このごろ、あなたには、つぎのようなことがないでしょうか。
気分が沈んで憂鬱。
不安や心配が頭から離れない。
イライラする。
食欲がわかない。
頭痛や動悸がする。
睡眠が十分に取れない。
朝、ボーとしてやる気がでない。
仕事の責任が重く心にのしかっている。
また、仕事か……と思ってしまう。
誰かに言われたことが心にささくれだっている。
あてはまるものが2つ3つあれば、ちょっと心が疲れているかもしれません。
ストレスが溜まり、それが続くと体に偏重をきたし、病気になってしまいます。
そうなってしまえば、専門医にかかったほうがいいでしょう。
しかし、そこまででなければ、このブログを読んで元気になってください。
私にも疲れているときがありました。
仕事をがんばりすぎて、仕事中毒みたいになっていた時期があったのです。
幸い、私は重い病気になることなどは、なかったのですが、それは元気を取り戻すための方法をいくらか知っていて、実行していたからです。
ストレスを軽減するために、娯楽を楽しむ、スポーツをする、温泉に入るなどいろいろあります。
普段何気なく使っている言葉を変えることによっても、ストレスは軽減していきます。
言葉を変えるだけで、人間関係での摩擦は減ります。
仕事への意欲も増してきて、やりがいも増加します。
疲れた時に口にするではなく、普段から、口ぐせにしておくと効果的です。
体が健康で元気になる
言葉は、体にも影響を与えます。
体が健康で元気になり、若々しさを取り戻します。
エミール・クーエという人をご存じでしょうか。
フランス人のエミール・クーエ(1857年~1926年)は、クエイズムとも呼ばれる自己暗示法の創始者で当時は大病であったリウマチ、結核、そして癌患者までをシンプルな暗示一つで治していった人です。
薬剤師であったクーエは、ある時、効くはずのない薬を患者の強い求めに応じて渡したところ、予想に反して効能があったことから、精神が病を克服させるということに気づきました。
それを機に研究を重ね、自己暗示法という精神療法を開発します。
クーエの開発した自己暗示法は、簡単な言葉を繰り返すことで行われます。
言葉は、人間の考えを伝える道具です。
その考えは脳の中だけではなく、脳から全身に情報が送り込まれ、全身の影響を与えます。
脳の指令は筋肉だけでなく、全ての内臓器官にも送り込まれます。
私たちの脳や体は、寝ている間も、起きている時も、ほぼ無意識のうちに働いていますが、無意識のうちに言葉によって影響を受けているのです。
例えば、「あなたは病気だ」「重大な病気だ」などと言われた人は、平気ではいられませんよね。
普通は、心配に思い、不安になります。
顔は青ざめ、こわばり、笑顔が消えます。毎日言われれば、食欲もなり、夜眠れなくなり、睡眠不足で体調が悪くなるでしょう。
正に、「病は気から」です。
健康は、その人の精神状態によって変わっていきます。
多少、痛いところがあっても「大丈夫、今日も元気だ」と言っている人は、元気なのです。
クーエは、自己暗示理論の結論をあげています。
「ある考えが精神を独占してしまった場合、その考えは実際に、肉体的もしくは精神状態となって現われる」(エミール・クーエ著『自己暗示』)
暗示といっても、特に変わった言葉ではありません。
普段自分に言っている言葉そのものが、暗示になります。
顕在意識ではなく、潜在意識(無意識)に働きかけます。
言葉は何度も繰り返しているうちに、潜在意識に残り、忘れた頃にプログラムとして動き出し、顕在意識にのぼり行動が実行されます。
例えば、言葉は自分では気がつかなくても、実は潜在意識にプログラムをインプットして様々な悪い結果をもたらすのです。
クーエは研究の結果から、以下の暗示を繰り返し(毎日、数十回)唱えることを提唱しました。
「毎日、あらゆる面で、私はますます良くなっていきます」
毎日言葉に出して繰り返すだけで、意識(潜在意識)が変わり、知らず知らずのうちに体に良い影響が起こります。
この言葉は、オグ・マンディーノ著『十二番目の天使』にも取り上げられています。この本は、おすすめしたい感動的な本です。