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「幸せをさがす王様」の話
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ときどき思い出して自分を戒めている話です。
「幸せをさがす王様」というお話をしましょう。
美しい妃とかわいい子どもたち、財宝の数々に恵まれた王様の日々の悩みと苦しみは、「自分はまだ幸せというものを味わったことない」ということでした。
「幸せとは何か、どうすれば幸せを手にいれられるのか」
大臣たちに訊いてもわかりません。
学者たちに尋ねてもわかりません。
そこで、著名な占い師を呼んで占ってもらったところ、「この国で最も幸せな者のシャツを着ればわかる」と言います。
ひそかに大臣を遣わし、捜索がはじまりました。
大臣は国中の大金持ちや有名人などを訪ねてまわります。
しかし、金持ちは
「幸せ?とんでもない。それより、この国は税金が高すぎる。そのせいで、私の家では車が三台しか買えないないんだ」
と渋い顔をします。
有名人は、
「幸せ?何を言っているの。まだ、この国には、私を知らない人が大勢いるのよ」
と眉間にシワをよせます。
だれを訪ねても、その口からは愚痴と不平不満が出るばかりです。
この国で最も幸せな者のシャツは見つからず、三ヵ月が徒労に終りました。
疲れ果てた大臣は山村の小道で休んでいたところ、何か楽しげなひとりの若い羊飼いに出会います。
大臣はふとその若者に声をかけたくなりました。
「あの、あなたは、もしかして、いま幸せですか?」
大臣の必死な形相に驚いた若者ですが、目を輝かせて答えました。
「お日様は昇る。雨も降る。ぼくはみんなが好きだ。
みんなもぼくが好きだ。幸せだよ。もちろん」
この人だ!と確信した大臣は
「いくらでも金を出すから、あなたのシャツゆずってください」
と頼みます。
しかし、それは無理な話でした。
その若者は上着の下にシャツを着ていなかったからです。
これは、フランス人のある神父さんが、幼いころにお母さんから聞いて忘れられなくなった話だそうです。
私も折りにふれてこの話を思い出すことがあります。
と、いうのは私たち人間の多くは、この王様のようではないかと思うからです。
美しい妃やかわいい子ども、財宝や権力を持っていてもいなかったとしても、
いまの状態に幸せを感じていなければ王様と同じです。
いま持っているものの良さを知らない。
あって当たり前だと感じ、大切にもせず、有り難くも思わない。
それどころか、ついつい愚痴や不平が出てくる。
他にいいものがあるだろうと、外を捜しまわり、他人をうらやみ、ねたみもする。
そして、ストレスをためる。
そういうことがありはしないかと反省するのです。
物語「青い鳥」で、幸せをもたらす鳥が実はすぐ近くにいたように、幸せというものはどこか遠くに存在するのではありません。
すぐ近くにあるのです。
探して見ましょう。
きっとあります。ごく身近なところにあるのです。
幸せは、当たり前のことに感謝すれば見つかります。
今日、ご飯をおいしく食べられたこと、これに感謝すれば幸せです。
今日、このブログを読めたこと、これに感謝すれば幸せです。(笑)
今日も、一日のいのちをいただけたこと、これに感謝すれば幸せです。
幸せは、当たり前のことにあります。
本当は当たり前じゃないんだと気づいて、感謝できるようになれば、幸せになれます。
わたしたちがどれだけ恵まれているか、心でわかれば、幸せになれます。
幸せは、感謝するわたしたちの心の中にあるのです。
身近な人、身近なものに感謝しよう。
幸せは感謝すれば見つかります。 (^.^)