いい習慣

どんな時も周りに感謝する(仕事の心得)

今日、まわりの人に感謝をすることで、より清々しい気持ちになり、新しい一歩を踏み出してければと思います。

そういうわけで、電子書籍『仕事の心得33』のうち11番目をご紹介します。

【11 どんな時も周りに感謝】

●間接的に支えてくれた人は見えにくい

周囲に感謝する気持ちというのは、ちょっとしたことで忘れてしまうものです。

たとえば、大きな契約をとることができた、大きなプロジェクトが無事終わったなどの成功をおさめた時。

お客様や上司から賞賛されれば、つい「仕事がうまくいったのは自分に能力があるからだ」と錯覚してしまうものです。

仕事が成功したのは、お客様や上司があなたにチャンスを与えてくれたからです。

それに、これまで先輩が仕事を教えてくれたおかげで、仕事の知識や技術を身につけることができたはずです。

どちらが欠けても、あなたの成功はなかったはずです。

さらに、視野を広げてみましょう。

ちょっとしたアドバイスをしてくれた同僚はいませんか?

あなたが仕事に集中できたのは、同僚がいつも率先して電話をとってくれたからではありませんか?

資料作成を手伝ってくれた後輩はいませんか?

周囲への感謝を忘れてしまえば、一時的な成功はあっても、長続きしません。

「あいつにはチャンスなんかやるもんか」
「あれは俺のアイデアじゃないか。もう二度と教えてやるもんか」
「あの人をサポートするなんてバカらしい」

そんな風にして、みんなの心が離れていきます。

大切なことは、直接あなたを支えてくれた人は目に見えやすいですが、間接的に支えてくれた人には気づきにくいということです。

だからこそ、仕事がうまくいった時には、間接的にでもあなたを支えてくれた人はいないかを考える必要があります。

●小さなことにも感謝することが大切

仕事がうまくいった時には、支えてくれた人の顔を思い浮かべ、その1人ひとりに感謝の気持ちを伝えましょう。

「今回、仕事がうまくいったのは○○さんのおかげです。本当にありがとうございます」

このように、感謝の気持ちを表すと、相手は自分の存在を忘れてなかったんだな、と嬉しくなります。次の仕事でも支えてあげようという気持ちになります。

大きな成功ではなく、小さなことでも周囲に感謝する姿勢は大切です。

上司や先輩にちょっとした仕事のアドバイスをもらうことはないですか?

たとえば、企画書を作成していてこうした方がよくなるよ、と教えてもらうケースです。

そんな時、その場ですべての人が「ありがとうございます」と言うでしょう。

しかし、それだけでは、その人に対して感謝したことにはなりません。

本当に感謝しているのであれば、そのアドバイスに沿って企画書作成を終えた時に、「おかげさまで企画書がよくなったようです。ありがとうございます」と報告するべきです。

それによって、相手は、自分のアドバイスが役に立ったんだな、これからも面倒をみてあげよう、という気持ちになります。

●気が合わない人、大嫌いな人にも感謝する

ここまでお話してきた周囲への感謝ができるようになったら、次は、あまり好きじゃないな、と感じている人にも感謝してみましょう。

誰にでも、あの人とは気が合わないな、つきあいにくいな、という人がいると思います。

そういった人に対して、あえて「あの人のおかげで……」と考えてみるのです。

たとえば、いつも口うるさい怖い上司がいたとしましょう。

今までは、できるだけ近づきたくないな、というスタンスでつきあってきました。

その気持ちを180度転換させて、

「あの人がやかましいおかげで精神的に鍛えられた」
「あの人は自分のことを考えているからうるさいんだ」

と心の中で思ってみましょう。

人間関係には、相手に好印象を持っていると、相手も好印象をもってくれやすいという法則があります。

あなたが感謝の念を相手に抱くことで、相手との関係が良好になることがよくあります。

さらにそれができるようになったら、大嫌いでたまらない人にも感謝してみましょう。

あなたがその人が嫌いな理由は何でしょう?

人のことを考えない自己中だから?
服装がだらしないから?

その人が大嫌いということは、何か理由があると思います。

「あの人がいるおかげで人としてやってはいけないことが学べるんだな。ありがたい」
と考えてみましょう。

●感謝することで人生は輝き出す

ここまで周囲に感謝する必要があるのかな? と思われる人もいるかもしれません。

しかし、私たちには、すべてのことに対して、感謝になくてはならない理由があります。

それは、「私たちは生かされている」ということです。

今日、起きて会社に行くことができる。

同僚と一緒に仕事ができる。

ランチを食べておしゃべりができる。

こういった当たり前のことは、命があってはじめてできる特別なことです。

当たり前のことをしたくてもできない病気の方や状況の方々もたくさんいます。

そう考えると、降り注ぐ太陽の光、頬をなでる風、通勤途中に見かける木々にさえ、感謝の気持ちが生まれます。

感謝の気持ちは自然に、生きているって素晴らしい、という気持ちにつながっていきます。

つまり、感謝の気持ちを持つことで、あなたの人生がより輝かしく充実したものになるのです。

毎日、布団に入る前に、感謝の気持ちで一日を締めくくりましょう。

今日出会ったすべての人に対して、
今日あったすべてのできごとに対して、

「ありがとうございます」
と心の中で唱えましょう。

▼ここまで読んでくださったあなたに、心より感謝します。

どうもどうも、ありがとうございます!

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【出典】拙著『デキる人はみなやっている 仕事の心得33』(電子書籍)