エミール・クーエは、自己暗示法の創始者。当時は大病であったリウマチ、結核、そして癌患者までをシンプルな暗示一つで治していった人ですが、もう一人、暗示法を提唱した医師アンドルー・ワイル博士を紹介します。
アンドルー・ワイル博士の自発的治癒の理論
アンドルー・ワイル博士は、ハーバード大学医学部卒業のアメリカの医学博士であり健康医学研究者です。彼が人間の治癒力について書いた本『癒す心、治る力自発的治癒とはなにか 』(角川書店)は世界的なベストセラーにもなっています。
この本は、現代医学からシャーマニズムまで人が治るメカニズムを究めた著者が、自らの体験をもとに奇跡的治癒例と実際の処方を、具体的にわかりやすく紹介したものです。
たくさんの患者さんを診察し続けた博士は、人間にはもともと治る能力が備わっていて、その人間の治癒システムを動かす鍵は心が握ってるという指摘します。
どんなに治る可能性がある患者さんであっても生きる気力がなければ、回復しなかったのに、余命いくばくもない重症な患者が生きるという強い意思を持つことで驚異的な回復を遂げたことを幾度となく目の当たりにしてきたからです。
自分の分野以外の幅広く治療方法について知識の深いアンドルー・ワイル博士が辿り着いた結論は、病気の治癒に必要な治療法は、言葉とイメージによる自己暗示法でした。
たとえば、眠る瞬間や起きかけているときに、「絶対に病気が治る!」という肯定的なイメージや言葉を練習を毎日繰り返します。
それが無意識レベルでの自己暗示となり、脳や神経系、免疫システムを通して自己治癒力を働かせるパワーとなります。
「絶対に病気が治る!」という言葉は、実際に病気を治す効力をもつのです。
自己肯定の言葉の例
他にも、博士が提案した自己肯定の言葉としては、
・私の体には自然に治る力がある。
・眠っている間に今日受けたストレスによる影響を免疫系が全て中和してくれる。
・今受けている治療は自己治癒力を活発にさせてくれる。
・私の心と体はもっと健康になるように協力して働く。
・私の体は病気が治るために必要な事を全て知っています。
などがあります。