紹介する言葉は、偉人や賢人の言葉・名言・格言など、きっと心に響き、そして心の糧になる言葉です。
ちょっとした空き時間や待ち時間に、スマホなどで読めるように短い解説を加えています。
これらの素晴らしい言葉にふれ親しむことで、あなたは自分の心に生きる勇気と希望をきっと見出すことでしょう。
北島康介の言葉
「目標」は「夢」に近づくための階段、だと思うんだ。
ふたつの違いは、いまの自分にはできないけれど
いつかそうなりたいというものが「夢」、
いまの自分ががんばればできそうなことを「目標」というのかな。
北島康介
1982~
水泳選手(五輪2大会2種目連覇)
5歳から水泳を始めた北島選手は、オリンピックに出たいという夢を小学生のころからもつようになりました。
そこで、練習でも試合でも小さな目標を決めて、それに前向きに挑戦していきました。
一つの目標を達成したら、次の新しい目標、そしてまた新しい目標と少しずつクリアーしていったのです。
そうして、オリンピック出場という夢は目標になり、2000年高校3年生のときにシドニーオリンピックで達成。2年後には世界記録をマーク。
4年後のアテネオリンピックで100m、200mで金メダルを獲得し、2008年北京オリンピックで、競泳での日本人初となる2種目連覇を達成しました。
そんな偉業を達成した北島選手を子どもの頃からコーチしてきた平井伯昌さんによると、北島選手の偉業の原点は、才能よりもその「素直な心」にあったそうです。
素直に人の話を聞き、そして練習し、北島選手は目標を一つずつクリアーすることで成長し、夢をかなえていったのです。
【出典】北島康介著『前略、がんばっているみんなへ』(ベースボール・マガジン)
キング牧師の言葉
今日、明日、困難が待ち受けていようとも、
私には夢があります。
キング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア)
1929~1968
1964年ノーベル平和賞受賞者
キング牧師は、アメリカの人種差別の歴史を語る上で重要な人物の1人です。
キング牧師が子どものころ、住む町には、至るところに「白人専用」という言葉が書かれていました。店にも、レストランにも、トイレにも……。
その言葉を見るたびに彼は、暗い気持ちになりました。
しかし、彼は聖書の言葉や牧師である父の言葉になぐさめられ、心を奮いたたせます。「ぼくも大きくなったら人々を勇気づける言葉を語ろう」と。
大人になり、父と同じように牧師となった彼は、肌の色や人種で差別されない、真の自由と正義と平等を勝ち取るために、語り続け、行動し続けました。
「私には夢があります。このアラバマ州においても、 いつの日か幼い黒人の少年たち少女たちが、幼い白人の少年たち少女たちと手をつなぎ、 兄弟姉妹として歩けるようになる日がくるだろう」と。
彼は亡くなるまで、言葉によって人々を励まし、勇気づけました。そんな彼をいまも多くの人が尊敬し感謝しています。
植村直己の言葉
始まるのを待ってはいけない。
自分で何かやるからこそ何かが起こるのだ。
植村直己
1941~1984
登山家・冒険家・国民栄誉賞受賞
植村直己さんは、1970年に世界で初めて5大陸の最高峰登頂者となった偉大な登山家であり冒険家です。
北極圏12000キロを犬ゾリで単独横断したり、犬ゾリ単独行で北極点に到達したりました。それらも世界初でした。
そんなだれにもできないことを次々と成し遂げた植村さんですが、子どものころは、勉強も得意ではなく、目立つ存在ではなかったそうです。
明治大学で初めて山岳部に入部すると、小さくて体力もなく、コロコロとしょっちゅう転ぶことから「ドングリ」とあだ名され、バカにされていました。
しかし、自分を鍛えるためにひそかに訓練を繰り返し、ついには世界的な登山家となったのです。
身をもって努力の価値を知っていた植村さんは、こんな言葉も残しています。
「努力している人を笑うこと。それは、何よりも最低な行為である」
いま力がないように思える人も、努力している限り、素晴らしいことをやれる人になれるのです。