小説など

死ぬ気でやれば、なんとかなる!浅田次郎 著『一路』から

「死ぬわけにはいかぬ。
 だが、死ぬ気でなさねばならぬこともある」

        浅田次郎 (著) 『一路』より

面白かった小説は、もう一度読んで味わいたいと思うので、最近、浅田次郎 (著) 『一路』(いちろ)を読み返しています。

ストーリーも結末も知っているのですが、やはり面白いです。

浅田次郎 (著) 『一路』から

だいたいこんなお話です。

失火により父が不慮の死を遂げたため、
江戸から西美濃・田名部郡に帰参した小野寺一路。

失火は大罪にして、家督相続は仮の沙汰。

齢十九にして初めて訪れた故郷では、
小野寺家代々の御役目・参勤道中御供頭(参勤交代を率いる責任者)
を仰せつかる。

しかし、一路は父からお役目について全く引き継いでいない。

差配に不手際があれば、
ただちに家名断絶と追い詰められる一路だったが、
家伝の「行軍録」を唯一の頼りに、いざ江戸へ!

しかし、実は今回の参勤交代には、殿を失脚させ、
お家を乗っ取ろうとする謀が仕組まれていた。

出典:浅田次郎 (著) 『一路』(中央公論新社)

難しい漢字、古い言い回しが多いですが、とても面白いです。

ともかく、主人公の一路とその一行は、次々とやってくる無理難題、四面楚歌、絶対絶命のピンチの状況を、知恵と勇気と誠実さと情けによって乗り切っていく物語(コメディ)です。

私たちも夢を目指して進むとき、無理難題、四面楚歌、絶対絶命のピンチの状況に遭遇するかもしれませんね。

死ぬ気でやれば、なんとかなる!と、元気をもらえます。

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著者、浅田次郎さんについて

ちなみに、『一路』の著者、浅田次郎さんは、少年の頃から小説家になりたいと思って、ずっーと地道に努力を続けて、40歳頃だったか、やっとデヴューにごぎつけ、いまや大作家です。

「みんなから馬鹿扱いされても、
 だからといって自分の信念をあきらめてはいけない」(浅田次郎)

 浅田次郎さんについては、こちらでも取り上げさせていただきました。

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本気で人生を切りひらく

ふと、思い出したのは作家の山本一力さん。

山本さんは、どん底の借金生活からペン一本で這い上がった人です。

母子家庭で育ち、中学生のとき、母と妹といっしょに高知から上京し、新聞配達で家計を支えてきました。

16歳も年下の妻、英利子さんとは趣味の自転車を通じて知り合いました。

英利子さんは、二度の離婚歴がある一力さんと家族の猛反対を押し切って結婚。

二人の子どもに恵まれますが、一力さんが経営していたビデオ制作会社が倒産。

借金は2億円。ドン底でした。

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ちなみに本気で経営に取り組んだ方々のこんな実話もあります。

やはり世で大成功する方は、何かに本気で取り組んでこられたのです。

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