若いときは、
何をさしおいても
本を読む時間をつくれ。
立花隆
作家・ジャーナリスト
読書は、安上がりでぜいたくな人間力向上の方法です。
立花隆氏は言います。
「金を惜しまず本を買え、本が高くなったといわれるが、基本的に安い。一冊の本に含まれている情報を他の手段で入手しようと思ったら、その何十倍、何百倍のコストがかかる」(『ぼくはこんな本を読んできた』)
私はとてもこんなことは言えないので、学校の子どもたちには次のように言ってきました。
「金がなければ仕方がない。労苦をいとわず本を借りよ。一冊の本に含まれている情報を他の手段で入手しようと思ったら、その何十倍、何百倍の時間がかかる」
また、立花氏は同じ本のなかで言っています。
「大学で得た知識など、いかほどのものではない。社会人になってから獲得し、蓄積していく知識の量と質、特に二十代、三十代のそれが、その人のその後の人生にとって決定的に重要である。若いときは、何をさしおいても本を読む時間をつくれ」
私もこれにならって言ってきました。
「学校で得る知識など、いかほどのものではない。自ら学び取った習慣が後の人生にとって決定的に重要である。早い方がいい。本を読む習慣をつけよ」
情報や知識だけではありません。
いろいろな経験を読書によってすることができますし、普通なら会うことができない古今東西の優れた著者と読書を通して接することができます。
そのような過程のなかで、自分を振り返り、考えを深めることもできます。
読書によって、人は心も人格も成長させることができるのです。