「あきらめない、あきらめない、絶対にあきらめない」
「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどん良くなっている! 」
オグ・マンディーノ著 『十二番目の天使』
オグ・マンディーノは、1996年に亡くなるまでに十数冊のベストセラーを世に出したアメリカの大作家です。
『十二番目の天使』は、日本でもベストセラーになっていますので、ご存じの方は多いでしょう。
人生、愛、そして勇気をテーマにした、涙なくては読めない感動の物語。
次のような話です。
『十二番目の天使』のあらすじ
世界的な規模のコンピュータ会社の社長として富と名声を得たハーディングに、突然の不幸が襲いかかります。
それは、最愛の妻サリーとひとり息子リックの交通事故による突然死でした。
深い絶望から立ち直れないハーディングは、とうとう自殺を決意します。
こんな文章がつづられています。
「私は拳銃を持ち上げ、撃鉄を起こし、銃口にこめかみを押し当てた。
『ああ、神よ・・・・・』
私はすすり泣いていた。
『どうかお許しを』
引き金に掛かった人差し指に力が入る・・・・とそのとき・・・・
ある天使が・・・・そう、まさしく天使が・・・私の命を救ってくれた」
ティモシー少年との出会い
この後、ハーディングは、少年野球チームの監督を引き受けることになり、彼の運命を変える不思議な少年ティモシーと出会います。
この少年は、野球は下手だけれど、すごく前向きで一所懸命。
バッティングも、守備もうまくいかなくても、決してあきらめずにがんばります。ベンチにいるときも、みんなを心から応援します。
誰もがこの少年を好きになってしまう不思議な魅力を持ちます。
しかし、この少年にはある秘密があったのですね。
この物語の終わりに、ハーディングは言うのです。
「彼は私を絶望の底から引き上げ、私の人生に掛かっていた暗い雲を吹き払ってくれました。忘れていた微笑み方を、思い出させてくれました。
すでに自分に与えられている数多くの恵みに気づかせてくれました。
そして、毎日の人生を、一日一日を、その都度精一杯生きるように励ましてくれました。
グランド上でのティモシーのプレーは、私たちの誰もが、あきらめることさえしなければ、様々な奇跡を起こすことができるんだということの見事な証明でした。
そうやってあの小さな子は、私に、もう一度生き始める勇気と、そのための方法を教えてくれたんです。
彼はそうやって、私の人生、私の命を救ってくれたんです。・・・」
どうかハンカチ、またはチィッシュをご用意の上、お読みくださいね。
小学生高学年以上の子どもにも薦められる本です。