いい習慣

女は愛嬌?男も愛嬌(司馬遼太郎)

★☆★☆★☆★☆★☆★

竜馬も、ニコニコした

★☆★☆★☆★☆★☆★

司馬遼太郎
『竜馬がゆく 五』

ある社長さんから寒中見舞いのハガキをいただきました。
この方は、毎年、年賀状ではなく寒中見舞いを出される方です。

いつも、何かの本から引用した名言が印刷されているのですが、今年の文章には特に心惹かれました。

ご紹介します。

 竜馬も、ニコニコした。その笑顔が、ひどく愛嬌があり、
(おお、みごとな男じゃ)
と西郷はおもった。漢(おとこ)は愛嬌こそ大事だと西郷はおもっている。
鈴虫が草の霜を慕うように万人がその愛嬌に慕い寄り、いつのまにか人を動かし世を動かし、大事をなすにいたる、と西郷はおもっている。

ねっ、いいでしょう。

この文章に登場する坂本竜馬という人は、ご存じのように実に愛嬌のある男で
したよね。

その竜馬を(みどとな男じゃ)という西郷隆盛も「鈴虫が草の霜を慕うように
万人がその愛嬌に慕い寄り、いつのまにか人を動かし世を動かし、大事をなし
た」人でした。

また、この文章を書いた司馬さんも愛嬌がある人だったようです。
(ひらがなとカタカナの使い方、西郷の心のつぶやきの書き方に、私は司馬さ
んの愛嬌を感じます)

そして、この文章を敢えて選び、寒中見舞いに印刷された社長さんも、日頃か
ら「愛嬌こそ大事だ」と思われているに違いありませんし、愛嬌のある方だと
と思います。

「愛嬌」は、やはり人を惹き付けるものですね。

私がこの文章を取り上げたのは、「鈴虫が草の霜を慕うように」、彼らの「愛
嬌に慕い寄」ったからかもしれません。

★笑顔で愛嬌を磨こう。