いい話

母親の愛(ドイツ人のある母親)

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お母さんが、
いつも、どんなときでも
神様といっしょに
おまえたちを守っているからね

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ドイツ人のある母親

ドイツ人のある神父さんの子どもの頃の話です。

その神父さんは、7人兄弟でした。
皆、男の子、腕白で、いたずら好きな子どもたちばかりだったそうです。

あるとき、8人目の子どもをお母さんがお腹に宿したのですが、
大変な難産となりました。

「中絶すれば、母親は助かるが、生めば、母親の命は助からない」
そう医師から宣告されます。

子どもは、一番上が12歳、下の子に至っては1歳でした。
母親を必要とする小さな子どもたちばかりです。

彼女は、ずいぶん悩みました。
愛する夫と相談し、祈り、そして決断しました。

7人の子どもたち全員を病室の枕元に呼んで、こう言ったのです。

「お母さんにはね、いよいよ神様のお呼びがきた。
それが神様のお望みだから、お母さんはお応えしなくっちゃ。

でも、お母さんのことは、心配しなくていいんだよ。
 もうすぐお母さんは、天国に行くのだから。

お母さんは、おまえたちのような子どもに恵まれて、とても幸せだった。
そして、天国でも幸せだからね。

さみしがってはいけないよ。
泣いてはいけないよ。

お母さんは、いつも、どんなときも、
神様といっしょにおまえたちのそばにいるからね。

お母さんが、いつも、どんなときでも
 神様といっしょにおまえたちを守っているからね

(そう言いながら、このお母さんはきっと陰で泣いていたと思います)

7人の子どもたちは、やがて立派な大人となりました。
戦争が始まると、兵隊として戦地に送られました。

しかし、戦後、奇跡的にも全員が無事に帰国できたそうです。

かの神父さんも、戦地で敵に捕まり、銃殺刑にかけられたことがあります。
目隠しをされ、仲間が一人ひとり銃声の後、次々と倒れていきます。

「いよいよ、自分の番か」

もはや最期とあきらめたとき、自分の直前で、なぜか刑の執行が中止され、
救われたのだそうです。

その後、彼は「神父になって日本に行きたい」という少年の頃の夢をついにかなえました。

その陰には、彼の母親の死後20年間、彼の夢がかなうように毎日欠かさず
祈り続けてくれている母親がわりのシスターの存在があったそうです。

言葉どおり、彼の生みの母親も、天国から、
このシスター以上に守り助けてくれていたのは、間違いがありません。

ちなみに、母親の命と引きかえに生まれてきた赤ちゃんは、女の子でした。

その女の子は、6人の子どもの母親となり、いまでは多くの孫に囲まれているそうです。

愛情深き一人の母親の命と思いは、幸福を携えて、
たくさんの人に受け継がれていくのです。

母の愛に感謝しよう。