佐賀のがばいばあちゃんの言葉や考え方は面白いです。
佐賀のがばいばあちゃんとは、漫才師の島田洋七さんを育てたばあちゃんです。
「がばい」とは、佐賀弁で「すごい」という意味。
このばあちゃんは、夫に先立たれ、貧乏のどん底暮らしのなか、学校の便所掃除の仕事をしながら、7人の子どもを立派に育てたばあちゃんです。
そして、訳あって孫の洋七さんも、小学2年から中学を卒業するまで育てました。
このばあちゃん、貧乏ですが、底抜けに明るく、前向きです。
そして、健康でした。
洋七さんは、ばあちゃんが風邪を引いたのさえ、みたことがないそうです。
では、その健康の秘訣は・・・???
がばいばあちゃんの健康法
では、がばいばあちゃんの知らせざる健康法をご紹介します。
「なんかゾクゾクする。ばあちゃん、風邪引いたみたい」
洋七さんがガタガタ震えて言うと、ばあちゃんは薬箱から、正露丸を取り出しました。
「ばあちゃん、正露丸は胃腸薬やろう」
しかし、ばあちゃんは、そんな言葉には動じず、コップに水を汲んで差し出し言いました。
「何飲んだって、同じことさ」
(えっー、そ、そんなー)
つまり、ばあちゃんは、薬に頼らない人だったのです。
(でも、ちょっとこれは、マネできそうにない?)
洋七さんがハシカにかかって熱を出してうなっていました。
体温計を見ると、38.2度。
幼い洋七さんは、それだけで不安になりました。
しかし、ばあちゃんは力強く頷きました。
「よし、大丈夫!お前なら、40度は出せる!」
(えっ?熱が高い方がいいの?)
つまり、ばあちゃんは、身体を過保護にしない人だったのです。
(うーん、笑うしかない・・・)
ばあちゃんは掃除婦をしていましたが、65歳のときに市役所の人がやってきて、
「おばあちゃん、ぼちぼち定年ですね」
と言われてしまいました。
もう掃除の仕事は、引退してくれということ。
しかし、ばあちゃんは頑として首を縦に振りません。
「いいえ、私はお金がもらえなくても、毎日、働きます。身体のために・・。どうぞ、クビにするならしてください」
そう言われても、毎日、掃除に来られたら、給料を払わないわけにはいきませんよね。
ばあちゃんは、こうして78歳まで現役で働き続けました。
もちろん、給料は頂戴して・・・(笑)
前向きに生きる!
ばあちゃんは、よく寝ることが最大の健康法だと信じていたのですが、
「汗水たらしたら、よく寝れる」
と言って、身体を動かすのを苦にしませんでした。
バスで30分かかるところも、2時間かけて歩き、仕事の行き帰りで、毎日6キロメートルは歩いたそうです。
つまり、ばあちゃんはよく寝て、よく働く人だったのです。
(これなら、マネできそう・・・特によく寝るのは)
それにしても、前向きなばあちゃんですね。
前向きに生きる!
たぶん、これが一番の健康の秘訣なのかなあ。
健康のためにも、汗水たらして働こう!(そして、よく寝よう)
出典:島田洋七著『がばいばあちゃんの笑顔でいきんしゃい!』(徳間書店)