『モタさんの10倍ツキを呼ぶ50の言葉』を読みました。
モタさんとは、精神科医で作家の斎藤茂太さんです。
いろいろと勉強になります。
●「人は希望ある限り若く 失望とともに老い朽ちる」 サミュエル・ウルマン(詩人)
など、有名な言葉もありましたが、知らない言葉もありました。
たとえば、次の言葉は初めて目にしました。
雨雪も「おもしろい」?
●「たとい雨降、雪降ともおもしろかるべし 童心のときは雪遊びをせしものと思い出すべし」 鈴木正三
鈴木正三氏とは、江戸時代の禅僧だそうです。
鈴木正三さんがおっしゃるように、幼い子どもは、急な雨でも雪でも喜びます。
ピッチピッチ♪ チャップチャップ♪ ランランラン♪
服がぬれるのを気にせず、雨の中でも遊んでいることがあります。
雪が珍しい地方では、雪合戦をしたり、雪の中を走り回ったりして遊びます。
子どもにとっては、雨や雪は「おもしろい」ものなのです。
しかし、雨や雪を「おもしろい」と感じるのは、子どもだけの特権ではありません。
ちゃんとした大人もまた、子どもの「おもしろい」とは違った感性で雨や雪を「おもしろい」と感じる人がいます。
ご存じかと思いますが、雨や雪を見て、次のような名句・名歌をつくった人もいますよね。
・五月雨(さみだれ)を集めてはやし最上(もがみ)川 松尾芭蕉
・五月雨(さみだれ)や大河(たいが)を前に家二軒 与謝蕪村
・田子(たご)の浦ゆ うちいでて見れば真白(ましろ)にぞ
富士の高嶺(たかね)に 雪は降りける 山部赤人
こんな素晴らしい俳句や短歌をつくる人、それを詠んでいいなあと思う人も、雨や雪に特別な趣きを感じられる人でしょう。
ところで、
「たとい雨降、雪降ともおもしろかるべし」
という言葉は、お坊さんがわざわざ残しているくらいですから、ただ雨や雪などの自然現象に限定しているのではありません。
人的現象・社会現象も含めて、自分に降りかかるもの、すべてを示す言葉だと解釈できるでしょう。
何事も「おもしろい」と肯定的に受け止める
自分の人生に降りかかる思いもかけぬ出来事を「つらい」とするより、「おもしろい」と感じよう、
「肯定的に受けとめよう」ということなのだと思います。
誰の人生にも雨の日もあれば、雪の日もあります。
「肯定的に受けとめよう」と言っても難しいときがありますね。
そんなときは、次のような言葉を口に出すのもいいようです。
「いい経験ができて、よかったなあ」
「ピンチのときは、おもしろいぞ」
「ピンチピンチ♪ チャンスチャンス♪ ランランラン♪」
雨や雪の降る人生が、きっと面白く楽しくなります。
雨や雪のおかげで・・・
自分に降りかかるものを「おもしろい」と受けとめよう。
楽しいものに、また1つ出会えます。 (^.^)
【出典】斎藤茂太著 『モタさんの10倍ツキを呼ぶ50の言葉』(三笠書房)