いい話

失敗しても夢をあきらめない熱意(ライト兄弟)

「空を飛びたい!」

人類が誕生してから、これまでどれだけ多くの人が願ったでしょう。

しかし、それは長い長い間、夢のまた夢でした。

本気で空を飛ぼうとすれば、「そんな馬鹿なことができるもんか」と笑われました。

20世紀になっても「科学的に不可能だ」と大学の教授、多くの科学者たちは主張していました。

それでも空を飛びたいと願う兄弟がいました。

その兄弟の話です。

失敗を重ねてもあきらめない

彼らは、本職の自転車店の仕事の傍ら、勉強し、研究を重ね、実験をしました。

失敗しても失敗しても、あきらめませんでした。

数ヶ月前から始まったアメリカ陸軍の飛行実験はやはり次々と失敗していました。

莫大な資金を投じ、優秀な研究者や技術者たちを要しても、いまだに成功できなかったのです。

外国でも飛行実験の失敗で墜落死する人の話が耳に入ってきました。

勇気がくじけそうになりました。
ちっぽけな自分たちには無理かと思いました。

それでも兄弟はあきらめませんでした。

乏しい資金で、工夫に工夫を重ね、実験用の手作りの飛行機をついに完成させました。

「本当に飛べるのだろうか?」

「飛べると信じてやってみよう」

いよいよ公開実験の日が迫り、兄弟はその実験を知らせるビラをマスコミに配りました。

ところが、当日、見物に来たのはたったの5人。
しかも、5人のうち、3人は沿岸警備隊員で1人は子ども。

期待していたマスコミ関係者は1人も来ていませんでした。

誰も成功するとは思っていなかったのです。

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ついに、世界で初めて成功する

しかし、この日、1903年12月17日、兄弟は世界で初めて飛行機実験に成功します。

二人の名前は英雄として歴史に刻まれました。

ウィルバー・ライト( Wilbur Wright)

オーヴィル・ライト( Orville Wright)

ライト兄弟は、この日、歴史の新しい扉を開けたのです。

人間にとって空を飛ぶことは不可能と言われた夢でした。

しかし、その夢は実現しました。

ダメだと言われ、失敗を重ねても、あきらめずにチャレンジした人たちがいたからです。

そのおかげで、わたしたちはいま、飛行機で空を飛ぶことができます。

わたしたちの抱く夢もいまは不可能だと言われるもしれません。

しかし、その夢は実現するでしょう。

あきらめずにチャレンジすれば実現します。

そのおかげで、きっとだれかが、幸せになれるのです。

夢をあきらめない。

誰でも何度も失敗するものです。(^.^)

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【出典】富塚 清著『ライト兄弟―大空への夢を実現した兄弟の物語』