いい話

南アフリカの最貧国の子どもたちが日本に与えてくれたもの

▼南アフリカの最貧国シエラレオネで、教育活動をされるシスターのお話に大変感動しました。(涙がでました)

そして、皆様にぜひともお伝えしたいと思いました。

▼ご紹介するのは田園調布雙葉学園中学・高校の校長先生が送ってくださった「校長通信」(生徒あてに書かれたもの)の一部抜粋です。

校長の滝口佳津江先生は、有り難くも、拙著のいくらかを生徒さんたちの教育のために使ってくださっています。

この度、拙著のお礼にと、いつものように「校長通信」を送ってくださったのです。

▼「校長通信」を初めて拝見したのは、『もしも天国のマザー・テレサが君のそばにいたら』発行の後で、私はずいぶん驚きました。

東京の田園調布という土地柄と皇后雅子様のご出身校ということで、この学校には、とてもとても近寄りがたいイメージをもっていたのですが、この「校長通信」は、そのイメージを覆す外見だったのです。

最も安価なワラ半紙に両面刷りで、文字や写真や絵がぎっしり。
無駄がなく、質素そのもの。学校の封筒も、最も安価な種類のものでした。

へえー、私が長年使ってきたものと同じだ・・・と妙なところで親しみを覚えたのです。

でも、その文章を読み、思わず姿勢を正したものです。

そして、大いに共感もしました。

今回、送っていただいたものは特にそうでした。

▼では、ご紹介しましょう。

お時間のあるときに、ごゆっくりとお読みください。

皆さんは、ご存じでしたか?

世界の最貧国のひとつに数えられているシエラレオネの方々が日本を応援してくださっていることを。

ダイヤモンドの利権を巡る10年にわたる内戦の結果、国は荒れ果て、シスター根岸が校長先生をされる女子校グアダルペの聖母学園でも、戦争中、半数の皆さんが反乱軍に連れ去られたり、ひどい暴力を受けたり、家族も含め、みせしめのために両腕を切られたり。

今でも一日に一食しか食べられない貧しさにあるそうです。

数年前、この国に行かれた方が、子ども達がお昼休みにみんな学校の窓際に座っているので、「外で遊ばないの?」と聞くと、「外で遊ぶとお腹がすいてしまう。だから、こうして午後の授業を待つの」と答えがあったそうです。

電気もテレビもないこの国の方々が、日本の大震災の被害をラジオで知り、
「シスター根岸の国のため」と集めたお金をお届けくださっていることに、ありがたいやら申し訳ないやらとても複雑な気持ちになりました。

講演会後、お茶を差し上げたとき、シスター根岸はお話し下さいました。

シエラレオネの子ども達は、最も貧しい方を除いて一日に一食の給食を我慢し、そのお金を日本の支援に当ててくださっていること。

お米だった給食を安いお芋に変え、校舎の改築費用2年分を抑えて、日本のために分かち合おうとされていること。

四旬節に子ども達はいつもより早く学校に来て、日本の皆さまのためにと土の上にひざまずきながら、1時間にわたって祈ってくださったこと。

私は頭の下がる思いで伺いました。

▼知りませんでした。

一日に一食しか食べられない子どもたちが、いつもお腹をすかせている子どもたちが、当然、楽しみにしているであろう給食をひたすら我慢して、そのお金を日本に送ってくれていたこと・・・など。

涙が出てきます。

▼この子どもたちの先生であるシスター根岸が、被災にあった福島の郡山ザベリオ学園で6月に講演されたときのメッセージも紹介されていましので、一部抜粋してご紹介します。

アフリカでは、一日一日の生活が楽ではありません。

明日食べるものがあるかどうかもわかりません。

そんな中で子どたちは、きょう生きていられた、そのことに感謝して「神様ありがとう」と大声で叫びます。

もしアフリカに五つ良いところがあるとすれば、日本人は十個良いところを持っていると思います。

ところが、日本人は昨今、精神的白内障に陥ったように、便利主義、物質主義、個人主義、そして名誉主義といったカーテンを引いてしまっていたように思います。今回の災害でそのカーテンが取り払われたのです。

(中略)

ボランティアの方が泥の中で一生懸命働く、その喜びはどこから来るのでしょうか。与える喜び、その人は疲れていても喜びがあると思います。

(中略)

与える愛を喜びと知った時に本当の幸せがやって来るし、本当の友だちができてくる。本当に尊いのは愛を与えることではないでしょうか。

愛は自分がいただくものではなく与えていくもの。

その時、家庭が、学校が、町が、そして日本中が天国になる、愛の世界になると思います。

大震災は悲しいことでしたが、心のカーテンを取り払って、きょう生きていられることに感謝して、その感謝を生活の中で実行していただけたら本当に嬉しく思います。

▼南アフリカの最貧国シエラレオネで、貧しい子どもたちのために働くシスターたちは、子どもたちにとってマザー・テレサのような存在でしょう。

子どもたちは、シスターたちを通して日本を知っています。

その日本が困っているのを知って、愛をいっぱい与えてくれたシスターたちの母国、日本のために、彼らも自分にできる愛を与えてくれているのです。

彼らが与えてくれるものは、日本にもっていけば、わずかのものかもしれません。。

でも、「明日食べるものがないかもしれない」子どもが、日本のために、食事を抜いて送ってくれたお金も含まれているのです。

▼マザー・テレサが日本でも話されたあのエピソードを思い出します。

インドの4歳の子どもが、貧しい人にあげるための砂糖が不足しているのを知り、3日間砂糖を食べるのを我慢して、もってきてくれた話です。

マザー・テレサは言いました。

「私は、その子どもから本当に大切なことを学びました。

この幼い子どもは大きな愛で愛したのです。
なぜなら、自分が傷つくまで愛したからです。

この子どもは私にどのように愛するかも教えてくれました。

大切なことは、いくら与えたかではなく、
与えることにどれだけの愛を注いだか、であると」

▼人は与えあうことによって、豊かになっていきます。

与えあう喜びを知ることによって、私たちは、物質的にも精神的にも、より豊かになれるのだと思います。

与えあうことで互いに豊かになりましょう。(^.^)

【出典】田園調布雙葉学園中学・高校 校長通信「麦とたんぽぽ」平成23年7月5日号