いい本

「『枕草子』の清少納言は喜ぶことの天才だ」

「『枕草子』の清少納言は喜ぶことの天才だ。

”なにもなにも小さきものはみなうつくし”という彼女の言葉は、
生きていて目に触れるすべてのものへのこまやかな愛情に満ちている。」

清川 妙著『九十歳。生きる喜び 学ぶ楽しみ(P.56)

▼驚きました。

「清少納言は喜ぶことの天才だ」

なんて、初めて聞くことでした。

清少納言が鋭敏な感性で自然現象や日常生活の些事をとらえて、

「いとをかし」(たいへん面白い)

などと、簡潔で歯切れの良い文章で表現していたのをふと思い出しました。

ただ、『枕草子』の「春はあけぼの」と「にくきもの」の段ぐらいを中学・高校の教科書で読んだことしかない私には、清少納言よりも、清川 妙さんこそが「喜ぶことの天才」少なくとも「喜び上手」に思えてきます。

▼清川 妙さんは、1921年生まれ。教職を経た後、エッセイ、古典評論、映画評論などの執筆活動のほか、万葉集、枕草子、手紙などの講座や講演会などでご活躍された方です。

清川 妙さんは、『徒然草』についても教えたり、エッセイを書いたりされており、『徒然草』についてはこう言われます。

「『徒然草』の兼好法師が口をすっぱくして言っていることは ”存命の喜び”ということ。生きていることはすばらしい。一瞬一瞬を大切にして、ていねいに生きなさい、というアドバイスである。」(P.56)

なるほど、「喜び上手」の清川妙さんにかかると、『徒然草』も、”存命の喜び”の書になるのか・・・と驚きました。

▼90歳の清川さんは、プラス思考で、前向きで、ほめ上手で、仕事や日常生活にいつも喜びを感じ、学ぶことや教えることにおいて楽しみ、お元気そのものでした。

ご著書『九十歳。生きる喜び 学ぶ楽しみ』を拝見すると心の持ちようで、どんなに高齢であっても私たちは生き生きと暮らしていけるのだとな思えてきます。

「 『徒然草』の兼好も言っている。”存命の喜び、日々に楽しまざらんや”と。

一日一日のいのちをていねいに愛でて、養い、いのちの終わる日までふっくらと生き抜きたい、といつも思っている」(P.132)

残念ながら、2014年にお亡くなりなりましたが、清川さんが残されたご本から学べることは、たくさんたくさんありそうです。

喜び上手の人から喜び方を学びましょう。  (^.^)

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【出典】清川 妙著『九十歳。生きる喜び 学ぶ楽しみ』

著者のお人柄と教養があふれたとても良い本です。