いい考え方

鍵山秀三郎さんから学んだ3つの大切なこと

▼先日、鍵山秀三郎さんと個人的にお話する機会をいただき、翌日の講演「凡事徹底」~平凡なことを非凡に努める~」を聴くことができました。

鍵山秀三郎さんは、イエローハットの創業者で、「日本を美しくする会」の提唱者です。

東山中学・高校の創立143年記念の講演会だったので、中学・高校生に向けた話でしたが、すべての人に共通するものがありました。

3つにポイントを絞ってご紹介します。

▼皆さんにお願いしたいこと

1.本当に頭のいい人になってほしい。

頭のいい人は、学校の成績が悪くても、これはいいと思うことを考えて、実行します。

皆さんには、そんな頭のいい人になっていただきたいです。

私は家が貧しくて、百姓仕事を手伝わねばならず、学校にはあまり行けませんでした。

学んだ時間は少なかったのですが、そのとき先生から教えていただいたことは、いまでも実行しています。

たとえば、姿勢をよくすること。
字が下手でも丁寧に書くこと。

知っているだけでは、なんにもなりません。

実行しなければ、役にたちません。

皆さんは、これはいいと思うことを実行できる頭のいい人になっていただきたいのです。

 

2.小さな勇気をもってほしい。

たとえば、目の前のゴミを拾うということにも小さな勇気が必要です。

何かいいことを実行するには、勇気が必要です。

恥ずかしいという気持ちに打ち克たねばなりませんし、いいことをすると反対する人が必ずいるからです。

掃除でそうです。

私が初めて就職した会社は汚く荒れていました。

業界全体が汚さを容認する悪癖があったのです。

私は一番若かったので、せめて皆の役に立とうと、朝早く会社に来て、掃除をやりました。

しかし、先輩たちからお前だけそういう目立ったことをするなとずいぶんいじめられました。

それでも勇気をもって続けているうちに、これからは店をきれいにしようと会社の方針が変わりました。

そして、会社はお客に喜ばるようになったのです。

勇気をもって実行すれば、反対もあるし、失敗もあります。

しかし、実行しなければ現状を変えることはできません。

ユダヤの格言にあるように、1を1000にするより、0を1にする方が難しい。

0を1にするには、勇気が必要です。

皆さんにも、まずは小さな勇気をもって実行していただきたいのです。

小さな勇気を積み重ねれば、いずれ大きな勇気に育っていきます。

 

3.志をもってほしい。

自分の利益ばかり求めるのは欲望ですが、人のため社会のために叶えたい夢や目標は、志です。

欲望が大きい人は、決して幸せになれません。

志をもって努力する人は、困難があっても、険しい道であっても、幸せになれます。

私が創業した会社では、「世の中のためにならないことはしない」と誓いました。

たとえば、暴走族が必要とする商品は置かない。そして売らない。

そのために、批判もされましたし、損もしました。

しかし、世の中を悪くして、自分の欲望を満たす人や会社はいずれ滅んでいきます。

私が創業した会社は、社会のために、人の幸せになることのためにあろうと務めてやってきました。

結局は、そういう会社が生き残り発展していけるんです。

皆さんにも、人のため社会のためになる志をもっていただきたいと願っています。

それが皆さん自身をも幸せする道です。

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以上は、私がメモしたことからピックアップし、私の言葉で補ったものです。

世の中には、自分は楽をして、あるいはズルイことをして自分のために儲けようという考え方の人がいます。

みんながそう考えれば、社会は悪くなります。

その人は自分だけでなく、まわりの人も不幸にしてしまいます。

鍵山さんはそういう考えとは真逆の人です。

愚直なまでに誠実に社会全体のことを考えて、自分にできることをやり続けてきた人です。

鍵山秀三郎さんは、非常に謙虚で心にあふれるほどの愛を持っている方です。

こういう人が成功してよかった。

こういう人の話を青少年が聴く機会があってよかった。

こういう人の考えを知ることができてよかったと感謝しています。

平凡なことでも志をもって実行すると道は開けていきます。 (^.^)

【関連して・・・】

★鍵山秀三郎著『掃除道~会社が変わる 学校が変わる 社会が変わる』

東山中学・高校の課題図書だそうです。