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人はつながっている
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「木が土の中で根をからませあい、
支えあっていることは目に見えない。
でも、つながっている。
人も同じじゃないかしら?」
▼「森が教えてくれたこと いのちの芽」という劇のDVDを観ました。
この劇は、環境問題と現代の家族の問題をうまく描きながら、その解決に方向性を提案する劇です。
歌、踊りのあるミュージカルで、子どもから大人まで楽しめて大切なことを考えさせてくれる素晴らしい劇でした。
ストーリは次のようなものです。
中学生の愛(まなみ)は、いつもケンカをしている両親に不満をもち、孤独な思いを抱えていました。
ある日、愛は、森で木の男の子アニモと出逢います。
愛は毎日アニモや森の動植物たちと過ごすうちに、 森の生きものたちが共存する事の意味を知っていきます。
「木が土の中で根をからませあい、
支えあっていることは目に見えない。
でも、つながっている。
人も同じじゃないかしら?」
姉の優(ゆう)の支えもあり、だんだんと心に明かりが灯り始める愛。
けれども、自分も家族のことを見直したいという思いは、現実の前で空回りしてしまいます。
バラバラになっていた家族ですが、母親が地震でふたりの子を守ってケガをしたことがきっけで、互いの愛情を確認しあうことができるようになります。
地震で本棚からすべり落ちて見つかった古い日記には、子どもたちが生まれてからの成長記録と両親の思いが綴られていました。
「何があっても、どんなときも、ふたりとも、大切な子なんだよ。
これだけは胸を張ってを言える。
私たちほど、あなたちたちを愛した者はいない」
(さらに物語は続く・・・)
▼この劇を企画・脚本・演出、自らも出演した山本真央さんは、あるとき環境問題にひどく心を悩ませ、この劇をつくったそうです。
「私たちのこの環境をなんとかしなければならない。自分には何ができる?自分にできることをしていこう」と。
驚くべきことに、劇の企画・脚本・演出もすべてが初めて、しかも、当時26歳でした。
それでも、情熱と行動力とたくさんの方の協力を得て、観客を1000人集め、劇も大好評。
私もDVDを観るだけで感動しました。
▼山本真央さんは、さらなる飛躍と夢を胸に秘めて、北海道在住の脚本家、倉本聰氏がシナリオライターと俳優を養成する「富良野塾」に修業しにいきます。
その富良野塾の起草文も面白いので、ついでにご紹介しましょう。
富良野塾の起草文
あなたは文明に麻痺していませんか?
石油と水は
どっちが大事ですか?
車と足は
どっちが大事ですか?
知識と智恵は
どっちが大事ですか?
批評と創造は
どっちが大事ですか?
理屈と行動は
どっちが大事ですか?
あなたは感動を忘れていませんか?
あなたは結局 何のかのと云いながら
わが世の春を謳歌していませんか?
聰
▼なるほど、人は自分や社会の現状に満足せず、「このままでいいのだろうか?」という思いから、何かを始めるものです。
知恵を働かせ、創造を目指し、行動することで、きっと何かが生まれてきます。
それは決して容易な道ではなく、多少の苦難があるかもしません。
でも、大きな感動と生きがい感を味わうことができます。
▼山本さんたちがつくった劇は一人の思いから出発しました。
「このままでいいのだろうか?自分には何ができる?自分にできることをしていこう」
そんな一人の思いが、人の心を動かしていきました。
思いが強ければ、情熱となります。
自分を動かし、人を動かしていきます。
そして、夢が実現していきます。
▼でも、それは決して一人ではできない。
情熱が受け入れられ、夢が実現するのは、わたしたちがつながっているからです。
森の木や動物たちのように見えるだけでも、たくさんの人と共に生きています。
見えないけれど、たくさんの人に支えられています。
一人は皆とつながっているのです。
人のつながりに感謝! (^.^)
【出典】 DVD「いのちの芽 ~森が教えてくれたこと~ 」