いい習慣

死にたいと思っていたおばあさんの話

▼感謝することの大切さについて、ある人から聞いた感動的なお話です。

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あるおばあさんのお話です。

そのおばあさんは、家族も親戚もおらず孤独でした。

自分の悩みをある人に、こう打ち明けました。

「自分はもう年老いていて病気で、入院しているので、人にお世話になりぱなし。

若い頃と違って、もう人の役に立つことはできない。

もう早く死んだ方がいい」

それは聞いた人はこう言いました。

「いいえ、おばあさん。おばあさんにも、人の役に立つこと、できることがありますよ」

おばあさんは驚いて、その人の話に耳を傾けました。

「たとえば、おばあさんに親切にしてくれる人、世話をしてくれる人に心から感謝するんです。

そして『ありがとうございます』と言うんです。

それだけでも、おばあさんは人から喜ばれる人なんですよ」

それを聞いておばあさんは、なんだそんなことかとがっかりしました。

しかし、おばあさんは、これまでのことを振り返ってみて、ふと気づきました。

病院に入って、自分は不満ばかりを言ってきた。

あれがない、これがない、あそこが痛い、ここが痛いと・・・。

看護師たちは、それに対応するのが仕事だから当たり前だと思ってきた。

少しでも対応が遅いとイライラして、皮肉や嫌味の一つも言わねば気がすまなかった。

ああ自分はなんと感謝のない日々を送ってきたことか。

それで、おばあさんは、それから自分と関わる人に、感謝の気持ちを表すことにしたのです。

自分の病室にやってきて世話をしてくれる看護師さんや掃除担当の方に

「ありがとうございます」

と、その人の顔をちゃんと見て頭を下げるようになりました。

すると、その人は笑顔になり、おばあさんも嬉しくなるのでした。

次第に、おばあさんの心から不平不満が消えていきました。

何週間か後、ある見知らぬ婦人が菓子包みをもっておばあさんの元にやってきました。

「わたしは、この病院にボランティアに来たことのある中学生の母親です。

うちの息子は、ずっと不登校だったんです。

けれど、この病院で患者さんたちと接するうちにおかげさまで元気になりました。

特に303号室のおばあさんのことをよく口にして・・・」

303号室のおばあさんとは自分のこと。

おばあさんは、その男子中学生のことを覚えていました。

その子は、食事のお盆や食器を朝昼晩、体が思うように動かないおばあさん代わりに片付けくれたのです。

「ああ、あの子のお母さんですか・・・」

「はい、うちの子がお世話になりました」

「いえいえ、本当にいい子で、お世話になったのはわたしの方ですよ」

「はい、おばあさんがそう言って、感謝してくれるのをうちの子、とっても喜んでいました。

自分も人の役に立てるのが分かったって。

それから、あの子、学校に行くようになったんです。

今まで、私がどんなに説得しても行かなかったのに・・・」

そこでお母さんは泣き出した。

「あの子、ちゃんと勉強して、将来は病院に勤めたいって・・・。

目を輝かせながら言うんです。

あの子のあんないい顔を見たのは、もう何年ぶりです。

おばあさんのおかげです。本当にありがとうございます」

おばあさんも、涙がこみ上げてきました。

自分はただ少年に「ありがとう」と感謝をしただけなのに・・・。

それをこんなに喜んでくれる人がいる。

「おばあさんにも、人の役に立つこと、できることがありますよ」

あの言葉をおばあさんは今一度噛み締め、目の前の婦人に深く頭を下げながら、手を合わせて感謝するのでした。

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▼おばあさんは、ただ感謝しただけです。

でも、まわりの人に喜びをもたらしました。

おばあさん自身も幸せになりました。

▼感謝することで人の存在を大切に思えます。

感謝することで自分の存在意義に気づきます。

感謝することで私たちは人に役立つことができます。

感謝することで私たちは喜び合えます。

「ありがとう」は喜びの源です。  (^.^)

出典:拙著『感謝の習慣が、いい人生をつくる』