いい考え方

日本一社員を幸せにする会社の変わった考え方

「日本一社員が幸せな会社」だと言われた会社があります。(今も言われているかもしれません)

たとえば・・・

・休日数が日本一多い
(年間休日140日) 例:12/20~1/10年末年始20連休

・日本一労働時間が短い
8:30~16:45(通常の製造業、8:00~17:00) 年間約1,600時間

・毎年社員旅行
全額会社負担。しかも、5年に1回は海外旅行(費用:約1億5千万円)

・定年70歳(通常の会社は、せいぜい65歳)
しかも、60歳~70歳の定年まで給料を下げない。
65歳の平社員で平均給与700万円

・育児休暇3年(通常2年)
3年ごとに子供を生むと退職するまで常に育児休暇がもらえる

・提案制度
封を切らずに、1件につき500円支給(内容を見ると頭にくるため)。
最多提案件数賞や優秀な提案には別途報奨金がある。
しかも、給与振込みにせず、本人に直接現金で支給する。

なぜ、こんなことができるかというと創業者山田 昭男(2014年没)さんの考え方や会社のルールがちょっと変わっていたからです。

なぜ、お金儲けをしたいのかといういうと山田さんいわく

1.社員に良い給料を払い、豊かな生活をしてもらうため。

2.税金を払い、社会貢献したいから。

▼ただし、そのためには「他社と同じことをしていては儲からない」
だから、「他社と反対のことをする」という方針があります。

たとえば・・・

1.「報・連・相」禁止

2.携帯電話禁止

3.成果主義禁止→年功序列   *優秀な者は<抜擢>

4.ノルマ禁止(目標はある)

5.残業禁止

6.コスト削減

本社(4階建て)には、コピー機1台のみ。
コピー用紙は、裏紙使用。
その紙は他社からFAXや郵送で送られてくる不要な用紙。

7.全員正社員(約800人)→パート、派遣社員は使わない

▼いかがでしょうか。

「全員が正社員」というだけでも、働く人にとって有難いことだと私は思います。

仕事のモチベーションが上がるだけでなく、生活が安定し、これからの生活設計も立てやすくなりますからね。

「これからも●●のためにがんばろう!」

と、高いモチベーションで働けるなら人は幸せです。

「社員がこの会社のために『頑張ろう!』と思わない限り儲からない。
『この会社のために頑張ろう!』と思わせることが経営者の仕事である」

と山田さんはおっしゃいました。

▼「いいな、こんな会社」「こんな会社で働きたいな」

と思われる方がいらっしゃるでしょう。

現在は、長男の山田雅裕さんが社長となり、この路線で会社を運営しているようです。

しかし、私はこの会社をうらやましく思ってもらうためにご紹介したのではありません。

そうではなく、

「この会社から学ぶことはないだろうか」
「現状を改善するために自分にもできることはないだろうか」

と、考えていただくためです。

私自身がこの会社から学んだことは、会社のモットーである「常に考える」です。

この会社では創業者から社員まで、現状をより良くするために、

「常に考える」
「いいと思ったことは恐れずに行動に移す」
「ダメならすぐに戻す」

を徹底しています。

その結果、他の会社とは違うルールができ、待遇が変わり、成果をあげているわけです。

▼「常に考える」という姿勢は、どんな仕事をする人にも必要で大切なことだと私も考えています。

いまのやり方でいいのか。
もっといいやり方はないのか。

そう考え続けていると、アイディアが浮かんできます。

そのアイディアは、できるだけ早く実行にします。

失敗ではなく、何もしないことを恐れるようにします。

実行するときに必要なのは勇気、実行したあとに必要なのは反省です。

すると、結果が失敗であっても成功であっても、必ず何か得るものがあります。

「常に考える」という姿勢は、誰にとっても大切なものだと思うのです。

 

人も自分も幸せになるために常に考える。 (^.^)

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【出典】山田 昭男 著『日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり” 』

著者は、未来工業株式会社の創業者で取締役相談役(発行当時)