いい話

「心が通うあいさつの方法」ある病院の看護師さんたちの物語

「あいさつ」一つでも人を幸せにすることができます。

ある病院の看護師さんたちの物語を例にご紹介します。

忙しすぎて、人のことを考える余裕がない、ということが誰にでもあるかと思います。

だからこそ、日常生活の中で目立たなくとも、自分なりに心をこめて、
仕事をしたり、人に接したりしている人に出会うと、うれしくなります。

「あいさつ」一つにしてもそうです。

あいさつは、人の心に灯りをともすことができます。

ある病院の看護師さんたちの話です。

その看護師さんたちは、患者さんとの心の交流を大切にするためにいろいろと努力されています。

その一つがあいさつです。

病室に入ったときに、看護師さんは患者さん皆にあいさつします。

「おはようございます」と大きな声で。

しかし、聞こえているはずなのに、ある人は返事をしなかったり、よそをむいていたりするのです。

どうしてなのか、患者さんたちに一人ひとり尋ねてみると次のようなことがわかりました。

ほとんどの患者さんは、看護師さんが来たのはわかるが、なにやら機械的で自分に声をかけてもらったとは感じていなかったこと。

また、返事をしても、病気で弱った体ではか細い声しか出せず、
自分の声も看護師さんに届かず、自分も無視されているように感じていたこと。

そこで、看護師さんは自分たちのあいさつの仕方を反省し、話し合って、次のようなことを心がけるようにしました。

1.相手の目を見る。

2.できれば名前で呼びかける。

3.自分から進んで声をかける。

4.笑顔で声をかける。

サービス業としては当たり前のことかもしれませんが、そんな当たり前のことができていなかったことに気づいたのです。

人は、自分をその他大勢として見られるよりも、一人の人格として認められたほうがうれしいと思います。

「あいさつ」を通して、相手への敬意や労りが伝わり合えば、温かな心の交流が生まれます

看護師さんは、まずはあいさつを通して、一人ひとりの患者さんの心に寄り添いたいと考えたのです。

そういう思いは、相手に必ず伝わるものです。

患者さんの反応がだんだん変わってきました。

そっぽを向いていた人もあいさつを返してくれるようになっただけでなく、自分からあいさつをしてくれるようになったのです。

しかも笑顔で。痛いところがあったり、熱があったりするのに。

「朝、看護師さんの笑顔を見ると身体の痛みがやわらぎます」

「看護師さんと会話をかわすのが、一番の治療法です」

いまでは、そう言って感謝する人もいるそうです。

 

私は教師だったとき、どんなに疲れていても、朝、教室に入った瞬間、子どもたちから元気よく「おはようございます」とあいさつされると、とたんに元気とやる気がわいてきました。

たった一言でも、あいさつには人の心をパッと明るくする魔法のような力があるのです。

心のこもったあいさつには愛がある。 (^.^)

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【出典】拙著『ぽっと心に明かりがともる28の物語 忙しいからこそ読みたい、親と子の心の糧』