いい言葉

大切なことに気づける言葉(新垣勉、成田真由美、『聖書』)

紹介する言葉は、偉人や賢人の言葉・名言・格言など、きっと心に響き、そして心の糧になる言葉です。

ちょっとした空き時間や待ち時間に、スマホなどで読めるように短い解説を加えています。

これらの素晴らしい言葉にふれ親しむことで、あなたは大切なことに気づき、生きる勇気が湧いてくるでしょう。

新垣勉の言葉

真実の出会い、心と心のぶつかり合いで人は変わり得る。

そして、人間は、他者にもそういう出会いを提供する存在になろうと努力し続けることできる。

新垣勉  1952~

テノール歌手                 

テノール歌手の新垣勉さんは、生まれて間もなく助産婦のミスで目が見えなくなりました。

沖縄にいたアメリカ兵の父親は、1歳のときに帰国して行方がしれません。

日本人の母親は、幼い新垣さんを祖母に預けて再婚し、姿を消しました。

「なぜ自分だけがこんなに不幸なのか」と生まれてきたことを呪う日々が続きました。

高校1年生のある日、歌が好きだった新垣さんは、「賛美歌を歌いたい」と教会の門をたたきます。

そこでの牧師夫妻との出会いが、彼に生きることへ目を向けさせるきっかけとなりました。

牧師の妻がテープに吹き込んでくれた三浦綾子の本『道ありき』との出会い。

世界的なボイストレーナー、A・バランドーニ氏との出会い。

様々な出会いを通して、新垣さんは前向きに生きることに目ざめていきます。

そして、新垣さんはいま、両親から素晴らしい声を与えられたことに感謝し、

一人でも多くの人を元気づけようと全国各地のステージに立っています。

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成田真由美の言葉

障害によって失ったものより

得たもののほうが大きいと思えるの。

成田真由美 1970~

パラリンピック、水泳選手

成田さんは、13歳のとき交通事故で脊髄炎を起こし入院しました。

足がまったく動かなくなり、車椅子での生活となりました。

しかし、子どもの頃は怖くてできなかった水泳に、23歳のときチャレンジしたことで、彼女のスポーツ人生が花開きます。

アトランタ・パラリンピックで金メダル2個を含む5個のメダル、シドニーでは金メダル6個と銀メダル1個、アテネでは7個の金メダル(世界新記録6個)を獲得するという大活躍でした。

「失ったものを数えるのではなく、得たものを数えていく人間になりたい」

これも彼女の言葉です。

『聖書』ルカによる福音書の言葉

人を裁くな。

そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。

人を罪人だと決めるな。

そうすれば、あなたがたも罪人だと決められることがない。

赦しなさい。

そうすれば、あなたがたも赦される。

「またあいつ約束の時間に遅れた。ダメなやつ」

こんなセリフは、自分が相手より高みに立って、「人を裁く」ときに出てくるものです。

「人を裁く」とは、人に罪があるかないかを法律にしたがって決める裁判のような意味ではありません。

普段の生活のなかで、人を悪く思ったり、言ったりすることです。

あなたは、「人を裁く」ことがありませんか。

わたしにはあります。

「自分のことを棚に上げて」と言いますが、人を悪く思うとき、誰かに腹を立てているとき、ついついわたしも自分を棚にあげてしまいます。

そう言う本人も、実は同じような欠点をもっているのに……。

「人を判断せねばならないときには、何か言い訳を捜してあげよう。きっとそれは見つかる」

とは、聖ホセマリア・エスクリバーの言 葉です。

【出典】『聖書』ルカによる福音書6―37

ホセマリア・エスクリバー著『道』(精道教育促進協会)