いい言葉

心にグッと響く言葉(ルイス・デ・モヤ、大平光代、宮沢賢治)

紹介する言葉は、偉人や賢人の言葉・名言・格言など、きっと心に響き、そして心の糧になる言葉です。

ちょっとした空き時間や待ち時間に、スマホなどで読めるように短い解説を加えています。

これらの素晴らしい言葉にふれ親しむことで、あなたは大切なことに気づき、生きる勇気が湧いてくるでしょう。

ルイス・デ・モヤの言葉

ケガをして失ったものは、確かにあるよ。

でもね、

それは億万長者が千円を落としたようなものだよ。                   

ルイス・デ・モヤ 1953~

スペインのカトリック司祭                

私の知人モヤ神父は交通事故で首の下から全部の神経を損傷し、車椅子の生活を送るようになりました。それからずっと車イスの生活です。

でも、神父としてたくさんの仕事をしています。首と息の力だけで動かせるコンピュータを使って本まで書きました。

大学で教え、悩んでいる若者の相談にのってあげてもいます。

とても明るい性格の人で、まわりの人は彼を見ているだけで励まされます。

「事故でそんな体になったのに、どうしてそんなに明るいのですか」

と聞かれて彼はこう答えました。

 「ケガをして失ったものは、確かにあるよ。でもね、それは億万長者が千円を落としたようなものだよ。僕らは、目に見えなくても、数え切れないくらいたくさんの素晴らしいものをもらっているからね」

 あなたも見ないもの見えるもの、たくさんの素晴らしいものをもっています。

失ったものがあっても、それはあなたのほんの一部分ではないでしょうか。

大平光代の言葉

 この先も、いくたの苦難があるかもしれないが、あなたはそれに耐えられるだけの力を備えているはず。あなたはこれまで随分と辛い目にあってきたのだから。

大平光代 1965~

弁護士

大平光代さんは、中学2年のとき、いじめを苦にして自殺をしようとしました。

中学を卒業後、16歳でヤクザ の妻になり、その後離婚。

養父に励まされ、独学で弁護士になった人です。

彼女は、背中の刺青を消さないのだそうです。

自分の過ちを消し去るのではなく、いまもこれからも、過去から立ち上がっていこうとするからです。

そんな彼女の生きる姿勢に、いま苦しんでいる人への力強いエールが感じられます。

「絶対に自殺はしないでほしい。

 死んでも地獄、運よく助かっても立ち直るまでは地獄。

 あなたの今現在の苦しみや悲しみは、永遠のものではなく、いつかきっと解決する」

【出典】大平光代著『だから、あなたも生きぬいて』(講談社)

宮沢賢治の言葉

ジョバンニは、ああ、と深く息しました。

「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、

 どこまでもどこまでも一緒に行こう。

 僕はもうあのさそりのように、

 ほんとうにみんなの幸いのためならば

 僕のからだなんか百ぺん焼いてもかまわない。」

「うん、僕だってそうだ。」

カムパネラの眼にはきれいな涙がうかんでいました。                   

宮沢賢治 1896~1933

大正・昭和時代の詩人・童話作家

代表作品『銀河鉄道の夜』

父親の消息がわからず、病気の母親を持ち、苦しい家計を支えるために姉とふたりで働くジョバンニ。

彼は毎日、印刷所で活字を拾い、お金を稼ぐ生活をしていました。

父親がいないために他の子供たちにいじめられる中、幼いときから友達だったカムパネルラだけはジョバンニに優しくしました。

祭りの夜、ジョバンニはひとり寂しく涙を流していると天空の星がぼやけていき、気がつくと親友のカンパネルラと銀河鉄道に乗っていました。

幻想的な銀河鉄道を巡る旅をつづけながら、ジョバンニは生きることの美しさや悲しさを知っていきます。

そして、人間の本当の幸福に向かって進むことを誓うのです。

【出典】宮沢賢治著『銀河鉄道の夜』(集英社)