ジブリのアニメ映画「ハウルの動く城」をご覧になったことがあるでしょうか。
ご覧になったことのない人にも分かるように話します。
18歳の主人公ソフィーは荒地の魔女に呪いをかけられ、90歳の老婆に変えられてしまいました。
ところが、不思議なことに、劇中、ソフィーの姿は老けたり、若返ったりします。
なぜでしょうか。
なぜ映画「ハウルの動く城」の主人公は変貌するのか?
これは、映画をよく観るとわかるのですが、ソフィーの顔や姿は彼女の精神状態によって変わっているのです。
ソフィーが快活な気分になっている時やハウルに恋をしている時には、ソフィーの姿は若返ります。
逆に、落ち込んでいる時や暗い気持ちの時は、老け込んでしまいます。
ソフィーはもともと美人なのですが、妹と比べて自分の容姿にひどい劣等感を持っています。
「私なんて美しかったことなんて、一度もないわ!」「私、きれいでもないし、掃除ぐらいしかできないから…」
などと度々自信のない発言をしています。
しかし、ハウルへの恋愛感情や交流によって、ソフィーは徐々に劣等感を解消していき、きれいな少女の姿に戻ります。
このように、映画「ハウルの動く城」では、自己暗示という魔法によって、ソフィーに姿は若くもなり老いたりもします。
人は、心の持ちようで、若くなったり、老けたりするのです。
この映画で、宮崎駿監督が描きたかったメッセージの一つでしょう。
若さや美しさは言葉と意識によって変わる
さて、現実の世界でも、若さや美しさは、言葉と意識によって変わります。
「私なんて…」と否定的に考えていると、暗い表情で髪はボサボサ、服は毎日同じ地味なものを着て、猫背で、歩き方がしょぼくれて、一気に老け込むでしょう。
「掃除ぐらいしかできない」と否定していると、自分が持つ可能性やチャンスをつぶしてしまいます。
でも、前向き・肯定的な言葉を使うと、自分の意識が若くなります。
「私は掃除を丁寧にできる。他にもいろいろできる」
「綺麗でないかもしれないが、私には可愛いところがある。笑顔もいい」
すると、そういう気持ちになって、表情も生き生きして若くなります。
優しい言葉をよく使う人は、表情が柔和になっていきます。
厳しい言葉ばかり使う人が見るからに頑固な顔をしているのは、誰しも思い当たることでしょう。
これは年齢に関係ありません。
言葉は、人の顔をだんだん変えてきます。
40歳でも、50歳でも……90歳でも、前向き・肯定的な言葉を使っていると、気持ちも顔つきも行動も若くなります。