いい話

「凡事徹底」を心がける(鍵山秀三郎氏のお話)

 京都会館で、中・高校生向けの鍵山秀三郎さんの講演「凡事徹底」~平凡なことを非凡に努める~を聴くことができました。

 鍵山秀三郎さんは、イエローハットの創業者で、「日本を美しくする会」の提唱者です。

 子どもたちだけでなく、教師、親、大人にも有益なお話でした。

 皆さんにお願いしたいことを3つにポイントに絞ってご紹介します。

 1.本当に頭のいい人になってほしい。 

   頭のいい人は、学校の成績が悪くても、これはいいと思うことを
   考えて、実行します。

   皆さんには、そんな頭のいい人になっていただきたいです。

   私は家が貧しくて、百姓仕事を手伝わねばならず、
   学校にはあまり行けませんでした。

   学んだ時間は少なかったのですが、
   そのとき先生から教えていただいたことは、
   いまでも実行しています。
  
   たとえば、姿勢をよくすること。
   字が下手でも丁寧に書くこと。

   しかし、知っているだけでは、なんにもなりません。

   実行しなければ、役にたちません。

   皆さんは、これはいいと思うことを
   実行できる頭のいい人になっていただきたいです。

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2.小さな勇気をもってほしい。

   たとえば、目の前のゴミを拾うということにも
   小さな勇気が必要です。

   何かいいことを実行するには、勇気が必要です。

   恥ずかしいという気持ちに打ち克たねばなりませんし、
   いいことをすると反対する人が必ずいるからです。

   掃除でもそうです。

   私が初めて就職した会社は汚く荒れていました。

   業界全体が、汚さを容認する悪癖があったのです。

   私は一番若かったので、せめて皆の役に立とうと、
   朝早く会社に来て、掃除をやりました。

   しかし、先輩たちからお前だけそういう目立ったことをするなと
   ずいぶんいじめられました。

   それでも続けているうちに、次第に、
   これからは店をきれいにしようと会社の方針が変わりました。

   そして、会社はお客に喜ばるようになったのです。

   勇気をもって実行すれば、反対もあるし、失敗もあります。

   しかし、実行しなければ現状を変えることはできません。

   ユダヤの格言にあるように、
   1を1000にするより、0を1にする方が難しい。

   0を1にするには、勇気が必要です。

   皆さんにも、まずは小さな勇気をもって実行していただきたいです。

   小さな勇気を積み重ねれば、いずれ大きな勇気に育っていきます。

3.志をもってほしい。

   自分の利益ばかり求めるのは欲望ですが、
   人のため、社会のために叶えたい夢や目標は、志です。

   欲望が大きい人は、決して幸せになれません。

   志をもって努力する人は、困難があっても、険しい道であっても、
   幸せになれます。

   私が創業した会社では、お客さんをだまさない、
   世の中のためにならないことはしないと誓いました。

   たとえば、暴走族が必要とする商品は置かない。
   そして売りませんでした。

   そのために、批判もされましたし、損もしました。

   しかし、世の中を悪くして、自分の欲望を満たす人や会社は
   一時的にうまくいっているように見えても、いずれ滅んでいきます。

   私が創業した会社は、社会のために、人の幸せになることのために
   あろうと務めてやってきました。
   
   結局は、そういう会社が生き残り、発展していけるんです。

   皆さんにも、人のため社会のためになる志をもっていただきたい
   願っています。

   それが皆さん自身をも成長させ、幸せする道です。

素直な人は、伸びる

以上は、私がメモしたことから3つをピックアップしたものです。
(すこし私の言葉で補っているところもあります)

鍵山秀三郎さんは、ご高齢でしたが、背筋がピンと伸びている方でした。

子どもの頃、先生から姿勢を良くするように教わったからだと言います。

姿勢を良くしなさいというのは、どの学校でも先生が子どもに言うことです。

鍵山さんは、素直に先生の教えを受け入れ、実践し続けました。

子どもも大人も同じです。

松下幸之助氏が言うように、素直な人は、やはり伸びるのです。