以前、『奇跡を呼ぶ天使の贈り物』(PHP研究所)という小説を書きました。
夢を叶えるための習慣や考え方を紹介しながら、読んだ人が元気で幸せになる、次のようなお話です。
クリスマス・イブの夜、失恋した主人公の安部美幸(ミーちゃん)は、街で天使(天ちゃん)に出会います。
天ちゃんは、彼女の身におこるという「人生で最大の悲しい出来事」に備えて、3週間ともに生活しながら、大切なメッセージを伝えるためにやってきたのだと言います。
食いしん坊の赤ちゃんのような天使を、初めは不審に思っていた主人公美幸も、「天ちゃん手帳」「寝る前の3つの習慣」など、天ちゃんの毎日の教えによって、少しずつ成長していきます。
そして、ついに願っていた夢が叶うようになっていくのです。
では、美幸(ミーちゃん)に変化をもたらした天ちゃんの言葉(教え)をご紹介していきましょう。どれか1つでも役に立てば幸いです。
「第5章 愛する」からです。
道は開ける
「そんなのやってみないとわからないよ。
ダメだと思っても実行すれば道は開けるものなんだよ」P.156
身近な人を大切にする
「うん、そうだよ。
ミーちゃん、身近な人を大切にしているとね、いいことがあるんだよ。
加賀谷真太郎さんも桃子さんもこれからはミーちゃんの身近な人になるよ、きっと」
P.168
心配しすぎない
「心配しなくてもだいじょうぶ。
心配しないほうがうまくいくよ。
でも、お腹が減っていると、あれこれ心配してしまうんだよ。
だから何か食べよ、おいしいもの。
ほら、長崎から皿うどんセット買って帰ったでしょ。カステラもまだ残ってるし、そうだ、ひさしぶりにピザの出前を取る?ラーメンでもいいなあ」P.171
名作を読む
「本を読むと何か得るものがあるでしょう。
とりわけ名作と言われる本には、多くの人の目を開き、感動させ、心にいつまでも残る何かがあるんだよ。
読むだけで自分の世界が広がるよ」P.180
目に見えないもの
「かんじんなことって、目に見えないもの、心で見ることしかできないものだよ」
P.182
最高のひまつぶし
「ははは、あれは確かに失敗作品だったよ。でも、たとえ失敗しても、ミーちゃんはボクを喜ばせようと思って作ってくれたでしょ。
そこにミーちゃんの優しい心があったから、すごく価値のあることだったんだ。
そんなふうに、自分の能力や時間を人のために使うのは価値があることなんだ。
その人がどうすれば喜んでくれるか、どうすれば楽しんでくれるか考えて、自分のできることをしてあげるんだ。
愛のために時間を使うのは最高に価値があることなんだよ。
ミーちゃんのひまつぶしで、真太郎さんは、きっと喜んでくれてると思うよ」P.188
思い出よりも今
「ミーちゃん、思い出を大切にするのはいいけれど、思い出にひたっていると前に進めなくなるんだ。
だから真太郎さんは、思い出よりも今を生きることにしたんだよ。
それはきっと、ミーちゃんと出会えたからだよ」
祈る
「お祈り?なんだ、お祈りして何になるのよ」
「ミーちゃんは、祈りの力を全然わかってないね。
いい?いまミーちゃんがもっていもののほとんどは、祈りによって与えられたものなんだよ。
ミーちゃんやお父さんやお母さんやミーちゃんを知ってるすべての人、ミーちゃんが知らない人の祈りもね。
ミーちゃんはそのお恵みに気づいていないだけだよ。
ボクがいまここにいるのも、ミーちゃんが祈って願ったからだよ。
祈る心は目に見ない。手にふれることもできない。
でも、人間が祈ることをやめれば、人間への恵みが失われるんだよ。
ミーちゃんにいまできることはお祈りだよ」
「ただね、いまのミーちゃんにはもっと大切なお祈りもあるよ。それはね、辛いこと、悲しいことがあっても、どんなことがあっても、すべてを受け入れられるような力を願うことだよ」P.200
そばにいてあげる
「ミーちゃん、山本さんは、そばにいるだけでいいっていったよね。
これは簡単なようで、むずかしいことだよ。本当の愛がなければできないよ。
そばにいることも、そばにいるのを許すのも、どちらとも愛だよ。」
感謝して受け入れる
「桃子さん、あたしの友達の天ちゃんって子が、今日病院に来る前に言ってくれたんです。
すべてに感謝すると、すべてを受け入れられる。
そうするとすべてが自分ためによいことだったってわかるって。
あたしも、真太郎さんや桃子さんに出会えたことにすごく感謝しているんです。
この先何があっても、すべてを受け入れます。
あたし、すべてうまくいくような気がするんです。
なぜって、その天ちゃんって子と会ってから、ずっといいことばかりだから。
だいじょうぶです。きっとだいじょうです。
あたしたちのお祈り、きっと真太郎さんに届いています」P.204