2021年11月と12月に4週間ほど、ある市の放課後等デイサービスに勤務させていただきました。
放課後等デイサービスとは、児童福祉法を根拠とする、障害のある学齢期児童(6歳から18歳)が学校の授業終了後や学校休業日に通う、療育機能・居場所機能を備えた福祉サービスのことです。ここ十年くらい、このサービスを利用する児童は増えており、事業所も年々増えてきています。
その中の一つに勤務させていただき、訳あって4週間ほどで辞めることになったのですが、実に多くのことを学ばせていただきました。
個性豊かな子どもたちから、職員の方々から・・・。
以下、職員の方々へのメッセージだけをご紹介します。
ありがとうございました
4週間足らずの短期間でしたが、皆様、どうもありがとうございました。
当地にまったく不案内で、車の運転が苦手な新米の指導員を親切にいろいろとご指導くださり感謝申し上げます。
本来なら、お一人お一人にご挨拶申し上げるところですが、急なことになりましたので、文書でのご挨拶とさせていただきました。
以下は、お一人お一人へのメッセージです。大変失礼な戯言を申し上げるかもしれませんが、それは私がアホやからです。(すんまへん)
なお、念のためにお名前はイニシャルにさせていただきました。どうぞ、ご了承ください。
Kさん
最初から最後まで親切に丁寧に仕事を教えてくださり、心より感謝申し上げます。この職場での様々な経験とSさんの愛情あふれる暴言が、若いKさんのメンタル強化と今後の可能性に満ちた人生において、貴重なものとなるように願っています。
Sさん
本質的なことをズバリ、スピーディーに教えてもろうて感謝ですう。おまけに(投げ銭もせえへんのに)、昼休みにまいどまいど、Kさんとのごっついおもろい漫才を聞かせてもろうて、えらいおおきに!!Sさんなら、どこに行っても、何をやっても通用しますわ。100億円の宝くじは当たらんかもしれへんけど(笑)
Aさん
障害児を持つ母親の視点とご苦労の一端を教えてくださり、どうもありがとうございました。
Kさん
たいぎぃときも、えらいときも、いっつも明るく元気にふるまってごしなって、だんだん。あいがとうごんした。Kさんは日本一稀有な鳥取県人だけん。よいしょ♪
Mさん
いろんなこつあったばってん、Mさんおかげで、長崎五島列島の豊かな自然と人情ば懐かしかごと思い出しましたとです。どーも、どーも、ありがとうございましたあ。
Sさん
常に正確で冷静な事務作業をしていただき感謝いたします。
Fさん
短い期間でしたが、おおきに。Fさんは高校生の悪ガキを相手にしてきてメンタル強そうやし、これからも十分やっていけますわ。
Iさん
ありがとうございました。本事業所の卒業生であるIくんの存在は、職員の誇りであり、子どもたちの輝く光です。
K先生
小学校勤務経験50年、この職場の創立者である先生が戻って来られてから、この職場が目に見えてよくなっていきました。子どもたちの掃除の様子を保護者に伝えると「ほんまにおおきに有難うございますう❤」などと度々感謝されました。一人一人の職員に温かな声をかけてくださり、本当にありがとうございました。先生のおかげで職場に温かな笑顔と本来の明るさが戻ってきたように思えます。
K先生の奥様
座っておられるだけで、長年小学校で勤務されてきた、子どもをみる温かな眼差しと雰囲気に多くのことを教えていただきました。ご療養中、ご無理を押していらしてくださり心より感謝申し上げます。
Fさん
いろいろとありがとうございました。
15年間に60冊の本を出版してきた作家の端くれの経験から最後に助言をさせてください。ズバリ言いますが、夢あふれる出版界の現実は、放課後等デイの仕事と比較にならないほど厳しいっすよ。例えば、放課後等デイで1か月働けばその労働に見合う収入が得られますが、出版界ではネームバリューのない素人が数か月間かけて一所懸命書いた原稿(労働の産物)はゴミ同然として扱われるのがふつうです。文才のある人たちが1000人も群がる文学賞のコンクールで入賞する可能性は、0.1%以下。入賞しても、1年後にはほとんどの人が消えてしまう世界です。
しかし、まずは障害を克服してこられたFさんご自身の体験談(真実)を書けば、多くの子どもや保護者を勇気づける大ヒットのデヴュー作が生まれる可能性があると私は思っています。それは放課後等デイの仕事をフルにやっていても可能。むしろ今の仕事に全力を尽くすことで、Fさんが放課後等デイの第一人者になれば、出版社は「是非うちから本を出させてください」と言ってくるでしょう。それが一番可能性の高い、かつ着実な道と思います。
Mさん
いろいろとありがとうございました。誠に僭越ながら、Mさんの施設長としての苦悩は、K先生に相談され、K先生の良き模範に倣っていかれれば、解決できると思います。
O社長
採用してくださり感謝いたします。多くの人から尊敬される名経営者が、「良い経営の在り方は、社員に感謝し、お客様に感謝し、創業者に感謝しつつ、皆の幸せのために、日々、謙虚に自己を改善する営みにある」と、言っています。私も、至らぬ未熟な自己の改善を願いつつ、毎晩3分間の一人反省会(感謝・反省・明日への決心)を大学生時代から40年間地道に続けております。
この仕事は価値ある仕事です
私は子どもたちの成長に関わりたくて、この仕事をさせていただきました。
やっと子どもの顔と名前が一致するようになったところですが、それでも子どもたちの4週間の成長に関わることができ、保護者のたくさんの笑顔にも出会い、先生方からは多くのことを教えていただき感謝しています。
やはりこの仕事は価値ある仕事です。
今後も、ライフワークである執筆活動を細々と継続しながら、別の場で同じような仕事に就きたいと考えております。
ゆえに、また、どこかでお会いすることがあるかもしれません。
その時は、笑顔でご挨拶できればと思っております。
最後になりましたが、皆様のご健勝とご発展を心よりお祈りいたします。
皆様、本当にどうもありがとうございました。