教育

失敗や成功体験を経て主体的に行動する人に

以前、教育評論家の尾木ママ(尾木直樹氏)の講演を聞く機会を得ました。

内容のほとんどは、子どもの教育についてですが、「私たち大人が、これからどう生きていけばいいか」ということにもふれる内容でした。

とても面白かったですし、大いに共感できました。

少しご紹介します。

グローバル化時代の教育

これからのグローバル化時代に求められる子育て(自己教育)は、自己決定力、自己責任能力がポイントです。

小さいころから、子ども自身に決めさせて、その結果を自ら引き受けさせることが大事です。

例えば朝、子どもに

「雨が降りそうだけど、どっちの靴を履いて行く? 
 長靴? 運動靴?」

と尋ね、「運動靴」と言ったら、それを尊重します。

それで昼間に楽しく遊べたら「自分で決めて正解だった!」

とうれしい気持ちになるし、自信もつきます。

もし雨で足がぐちゃぐちゃになっても、

「自分で決めたんだから仕方がない」と、

自分で自分の気持ちを処理し、自己責任感が育つんです。

反対に、お母さんが「長靴にしなさい」と決めたら、雨が降らなかったときが大変です。

「長靴が重くて遊びにくい。ママのせいだ」と、お母さんが悪者になって終わりです。

子どもに何の力も育ちません。

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自主性や責任感を育てる

これと似たことは、どの年代でも(大人でも)あります。

親や先生は、子どもに失敗させたくないと思うのでしょう、

一番良いと思う方法を親や教師が判断して、子どもにやらせます。

そのほうが手っ取り早いのです。

けれども、子どもは自ら考えなくなります。

自分で決めて失敗しても、自分の責任なので、どうして失敗したのか、自ら学ぼうとします。

けれども、親(先生)が決めて失敗したら、親(先生)が悪いと思うだけです。

そのため、子どもの自主性も、責任能力も育ちません。

親(先生)から言われるまでやらない。

親(先生)から言われたことしかやらない。

そのため、脳も行動もだんだん委縮してきます。

その結果、自分に自信がもてない。子どもの自己肯定感は育たないのです。

日本の子どもの自己肯定感は世界的に非常に低く、「自分はダメな子」だと思っている子が多いの現状です。

大人の(自己)教育にも通ずる

以上のようなのお話は、大人の(自己)教育にも通ずることですね。

大人になった私たちも、人から言われるからではなく、自分で決めて、行動するということが極めて大事なのです。

自分で判断し、決めて、行動すれば、リスクが高くなります。

しかし、失敗するのも大事です。

自分で決めた人は、失敗しても、人のせいにしません。

自分の責任として、何がよくなかったのか、これからどうずればいいのか、

自分で一所懸命考えます。

解決策や改善案が出てくれば、また再びチャレンジします。

こうして、失敗が人間を鍛えていくのです。

一流の人は自分で考え行動する

フィギアスケート金メダル連覇の羽生結弦選手も、大リーグを舞台に二刀流で大活躍中の大谷翔平選手も、一所懸命に自分で考え、判断し、決定し、行動する人たちです。

もちろん監督やコーチの助言は受けますが、最終的には自分で考えて行動しています。

その結果が失敗であれば、また自己を修正し、成功を目指して、自己を高めていきます。

私たちも、自分で考え、判断し、決定し、行動する。

人の意見には耳を傾けるが、最終的には自分で考えて行動する。

その結果の責任は、すべて自分にある。

そう考えて行動すれば、どんどん成長できるのです。