かがくいひろしさんの絵本は、幼児には大人気ですが、大人はあまりご存じないかもしれません。
泣くも笑うだるまさんシリーズ3部作(2023年現在900万部突破)
『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』
『おもちのきもち』
『もくもくやかん』
『おしくらまんじゅう』などなど、
一度、かがくいひろしワールドにはまると、大人の私でも、全部、読まざるを得ない面白さです。
かがくいさんのプロフィール
かがくいひろしさんは、1955年、東京都生まれ。
東京学芸大学教育学部美術学科卒業後、
養護学校勤務のかたわら、人形劇の活動や紙を使った造形作品の制作、発表を行っていました。
2005年、50歳で絵本作家としてデビュー。
2009年に54歳ですい臓がんのため急逝されるまで、わずかの間に、次々とユニークな絵本を世に出されました。
かがくいさんの言葉
あるインタビューで答えておられます。
「しんどい時代だからこそ、悲しい絵本じゃなくて、
笑顔になれるような絵本を描いていきたいなと思っているんです。
僕の絵本を通じて笑顔の親子が増えたらうれしいなと。
一瞬でも親子が笑顔でいられる瞬間があるっていうのは、
大きいと思うんですよね。
だから、笑顔になれる絵本をふんばって描いていくつもりです。」
この前、大人(おじさんたち)にも
『がまんのケーキ』
を読み聞かせしたら、大いに受けました。
笑った後、温かく優しい気持ちになれます。
笑顔はつながる
かがくいひろしさんが残された絵本は、これからもたくさんの親子を笑顔にするでしょう。
子どもが笑うから、親も笑います。親が笑うから、子どもも笑います
一瞬でも笑顔でいられたら、心は通い合います。
一瞬でも笑顔でいられたら、心に平安が残ります。
あなたの笑顔が、誰かの笑顔になります。
誰かの笑顔が、別の人の笑顔になります。
笑顔は一瞬。
でも、笑顔はつながります。広がります。
笑顔から生まれる心の平安も、つながります。広がります。
誰かが笑顔でいられる瞬間を作りだすために命を削りながらがんばっている人がいたことに、敬意を感じ、感謝しています。
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出典
『絵本 作家73人の話』(玄光社MOOK illustration別冊)
この雑誌には、かがくいひろしさんの幻のラフスケッチ
『ぞうきんがけとぞうさんがけ』をそのまま収録。
(2010年絵本になる予定で作業中でした)