よく知られた話だからご存じかもしれません。
ある年、台風で青森県のリンゴの9割が落ちてしまいました。
さあ、大変!
ほとんどの農家の人々は、落ちたリンゴを見て、嘆き悲しみました。
でも、そのなかでニコニコしていた人がいました。
他の人は、落ちたリンゴを見ていましたが、その人は、落ちなかったリンゴを見ていたのです。
そして、落ちなかったリンゴを「落ちないリンゴ」と名前をつけて、1個1000円もの値段で売りに出しました。
そう、受験生に・・・。
「台風が来ても、落ちなかったリンゴです。縁起ものですよ」って・・・
どうなったと思いますか?
はい、そうです。
そのリンゴは高くても、飛ぶように売れたのです。
・・・・・・・
さて、アメリカにもリンゴの話があります。
ある年、リンゴ農園のたくさんあるミネソタ州に、数十年ぶりのヒョウが降りました。
アメリカのヒョウは、大きいものではピンポン玉くらいあります。
直撃されたリンゴは地面に落ちて、表面には黒い痕がついて売り物にならなくなりました。
さあ、大変!
ほとんどの農家の人々は,落ちたリンゴを見て、嘆き悲しみました。
でも、そのなかでニコニコしていた人がいました。
その人は、手書きで次のような言葉を書き、看板を立てました。
「自然の恵みを受けたリンゴです!このリンゴは、数十年ぶりのヒョウに打たれた珍しいものです。おかげで甘みが増しました。ヒョウに打たれた証拠は、表面の黒い斑点です」
どうなったと思いますか?
はい、そうです。
そのリンゴは見た目が悪くても、飛ぶように売れたのです。
どちらのケースも、同じこと。
マイナスの状況を発想の転換でプラスの結果に変えているのです。
考え方を変えると、落ちたリンゴ、傷ついたリンゴ、どちらもオッケーなのです。
マイナスの状況をプラスの結果にしよう。
出典:箱田忠昭著『落ちたリンゴを売れ!』(フォレスト出版)