あなたを幸運にするいい習慣です。
ほめると、いいことがあります。
それは、相手とあなたの両方にです。
叱りすぎとよくない
逆に、叱りすぎる(相手は、けなさせていると感じているかも・・・)とよくありません。
小さな子どもだと、それが顕著です。
たとえば、ある人が子どもの絵をけなすとします。
「なあに、この絵・・・、下手だね」
それだけで、ある子どもは絵を描くのを自分は苦手だと思い込んでしまいます。そして、絵を描くことを嫌いになります。
その上、小さなマイナスの感情を鬱積させるものです。
ですから、この負の感情が、思いがけず、別の形で、言ったその人に返ってくることがあります。
「なあに、この料理・・・おいしくない」
ほめると、プラスの感情が生まれる
逆に、子どもの絵をほめるとします。
「じょうずだね、この絵・・・」「この色の使い方がいいね」「うまいなあ」
その子は嬉しくなります。ますます絵を描くのが好きになります。
言ってくれた人に対して、プラスの感情をもちます、
そして、別の形でその感情がその人に返ってくることがあります。
「うあ、さすがお母さん」「料理上手だね」
黒澤明監督の子供の頃
ふと、映画の黒澤明監督のことを思い出しました。
『七人の侍』『用心棒』『赤ひげ』『生きる』など数々の名作を作った、あの骨太の監督は、以外にも、小学生の頃、泣き虫で、勉強もできず、よくいじめられる存在だったそうです。
転機は、小学3年生の図画の時間でした。
担任の立川精治先生は、同級生たちが嘲笑した黒澤少年の絵をクラスみんなの前で大いに誉めたのです。
黒澤少年は、このとき自分の中に自信のようなものが芽生えます。
それ以来、黒澤少年は図画の時間が待ちどおしくなり、ひとりでも熱心に絵を描くようになりました。
同時に、他の学課も熱心に取り組み、急速に伸び、やがて級長となります。
その後、絵画の道に進み、映画監督となってからは、数々の名作を生み出したのは周知のとおりです。
黒澤明監督の映画「まあだだよ」は、作家内田百聞と教え子たちの師弟愛を描いた遺作ですが、主人公である百聞の面影や次のセリフは、恩師立川先生を映し出したものだと言われます。
「みんな、自分が本当に好きなものを見つけてください・・・
見つかったら、その大切なもののために、努力しなさい・・・
きっとそれは、君たちの心のこもった仕事になるでしょう」
さて、ほめるといいことがあるという話でしたね。
小出義男元監督は、ほめ方の達人だった
分かりやすいので子どもの例を出したのですが、これは大人でも同じことなのです。
人はほめられると、嬉しくなります。
自分のしたことに自信をもち、自分に自信をもてるようになります。
前向きな気持ちになり、やる気がでてきます。
マラソンの小出義男元監督は、実にほめるのがうまい(かつ、多い)人でした。
いつも選手をほめていました。
「いいあいさつだね」「今日も、いい表情してるね」など、マラソンと関係ないように思えることまで・・・。
その選手をよく見て特長をつかみ、ほめながら、選手を育てたのです。
そうして・・・
有森裕子選手(バルセロナオリンピック女子マラソン銀メダリスト、
アトランタオリンピック女子マラソン銅メダリスト)
鈴木博美選手(アテネ世界選手権女子マラソン優勝)
高橋尚子選手(シドニーオリンピック女子マラソン優勝)
千葉真子選手(パリ世界選手権女子マラソン銅メダリスト)
など、まったくタイプの違うメダリストを育てたのです。
ほめられるとやはり嬉しい
あなたも、試しに誰かをほめてみてください。
たえば、その人がしたことをほめるのです。
仕事、家事などで、いいなと思うことを見つけて、笑顔で言うのです。
「これ、よくできていますね」「すごいね」「さすがだね」「うまいですね」
あまり反応を表わさないかもしれませんが、その人は、まず喜んでくれます。
自分が認められ、ほめられることで、どんなに年齢があがっても、ふつう、人は嬉しいものなのです。
それが、その人の仕事のエネルギーや生きる力にもなります。
そして、その人はあなたにもきっと良い思いをもつはずです。
人のいいところを見つけて、ほめよう。
あなたの言葉がその人の前向きな力になります。(^.^)
ご参考までに・・・子どもへの「効果的なほめ方の7原則」です。果的なほめ方の7原則