「人は、何がないと生きていけないと思いますか?」
と言われて、ハッとしました。
先日、京都で、鹿児島、愛知、岐阜、兵庫、大阪など遠方から来た尊敬する友人たちの集まりがあり、参加したのですが、
その席での柴原薫さん(南木曽木材産業株式会社代表取締役)が
「人は、何がないと生きていけないと思いますか?」
問いかけたんです。
「食料・水・金・情報・・・・これらがなくても、3日から10日は生きていけます」
そうですね。
みんな大事なものですが、なくても、しばらくはなんとかなります。
「しかし、空気がないと人はすぐにでも死んでしまいます」
そうか、空気か。
確かに、息を2~3分、止めるだけで、窒息、お陀仏です。
「その空気を生み出すものは森です。森を守っていかなければ、食べ物も水も生まれないんです」
柴原さんは、親子二代続けて「日本一の山バカ」と言われるほど、山や森を愛する人です。
柴原さんが愛する緑豊かな日本の森がこのままでは危ないという現状は、
ここでは述べませんが、柴原さんの話を聴きながら、私は「感謝」について考えていました。
本当に、人間も動物も空気がなければ生きていけません。
その空気は人間が作り出したものではなく、無償で、与えられてきたものです。
森も林も海も大地も空も・・・自然はすべて与えられたものです。
そこから生まれてくる空気も水も食べ物も・・・生きていくために必要なものを私たちは無償で与えられています。
空気を吸って、「有り難いな」とは普通、考えません。
だって、当たり前のようにあるから。
いくらでもあるから。
普通はタダですから。
でも、もしこの空気が放射能で汚れてしまったら。
もし、船が沈没して水の中から出られなくなったら。
少しは、空気を有り難いと思うでしょう。
なければ生きていけない。
私たちは、そんなものを当たり前のように、無償でもらっています。
太陽の光もそうです。
当たり前のように、無償でもらっています。
天から降る雨もそうです。
当たり前のように、無償でもらっています。
私たちの体も、心も・・・そうですね。
自分が何を与えられているか、一つ一つ数えていくと、ゆっくりと感謝の念がわいてきませんか。
与えられているものに感謝する。 (^.^)
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【出典】柴原薫さん(南木曽木材産業株式会社代表取締役)のお話(森林を大切にしようという趣旨のお話でした)
本文で書いた会合は、京都が好きで京都に年に一度はいらっしゃる鹿児島の池田学園副理事長の池田真実先生を囲んでの、教師、教授、元教育長、講演家、作家、編集者、経営者などの集まりでした。
ユーモアのある真面目な話あり、手品あり、落語ありで、実に楽しく、勉強になりました。良い機会を与えていただき感謝しています。