紹介する言葉は、偉人や賢人の言葉・名言・格言など、きっと心に響き、そして心の糧になる言葉です。
ちょっとした空き時間や待ち時間に、スマホなどで読めるように短い解説を加えています。
これらの素晴らしい言葉にふれ親しむことで、あなたは自分の心に生きる勇気と希望をきっと見出すことでしょう。
マハトマ・ガンジーの言葉
明日死ぬかのように生き、
永遠に生きるかのように学びなさい。
マハトマ・ガンジー 1869~1948年
インド独立の父、政治指導者
ガンジーのこの言葉は、今日をどのように生きたらいいかを示しています。
人生のゴールには、死が待っています。
それは、どんな人間にも平等に与えられている運命です。
その死というゴールを意識しないで、真剣に人生を生きることはできません。
ですから、「明日死ぬかのように生き」とは、「今日が人生の最後かもしれない。だから悔いを残さないように、今日を精一杯、今を大切にして生きていこう」ということなのでしょう。
ところが、学問も人間としての成長も、今日、明日で容易に達成できるものではありません。
長い年月の積み重ねが必要です。
ましてや、ガンジーは、人間の体が死とともに消滅しても、霊魂は永遠に滅ぶことはないと信じていた人です。
ですから、「永遠に生きるかのように学びなさい」とは、「学問も人間として成長する努力も、永遠に続けるつもりでやっていこう」ということなのでしょう。
この世の先の永遠という時間も意識しながら、今日、今を大切に、充実した日々を過ごしたいものです。
ベンジャミン・フランクリンの言葉
真の幸福は徳のある人に存在する。
ベンジャミン・フランクリン 1706~1790
アメリカの政治家・著述家
「アメリカ建国の父」とも言われるフランクリンは、人間が自分の人格を磨き、人間として成長し、他人や社会に役立つことで自分も幸福になれると信じていました。
そのために考えたのが、13の徳を身に付けることでした。
13の徳とは、次のようなものです。
1、節制 2、沈黙 3、規律 4、決断 5、節約
6、勤勉 7、誠実 8、正義 9、中庸 10、清潔
11、冷静 12、純潔 13、謙譲
徳は行いや心の習慣ですから、繰り返し繰り返し行動することが必要です。
フランクリンは、毎週一つずつこれらの徳を獲得するように努力したそうです。
これらの徳を自ら身に付けることで、フランクリンは幸福になり、仕事で成功しました。
そして、若い人にもこれらの徳を身に付けるように薦めたのです。
【出典】ベンジャミン・フランクリン著『フランクリン自伝』
藤井輝明の言葉
差別される、いじめられると感じた時には、
自分の心の壁をとっぱらって、
一歩前に踏み出すことも大切です。
藤井輝明 1957~
医学博士
藤井さんは、2歳のとき、海綿状血管腫という病気になり、顔の右半分が赤くふくれあがったまま治らなくなりました。
ガンのように全身に転移することはなく、人にうつることもありませんが、この病気のために藤井さんはいじめられるようになります。
ひどいことを言われ、たまらなく辛い思いをしてきました。
そのため、ちらりと目が合った人に対してもにらみつけてしまうことがあったそうです。それもまた辛いことでした。
そんなとき、友だちが「藤井さんは笑顔がキュートだから、いつもにこにこ笑っていたほうがいいよ」と言ってくれたことがあります。
それから藤井さんは、目が合ったら、にこっと笑うようにしたそうです。
すると、藤井さんの笑顔に笑顔でこたえてくれる人がたくさんいました。
そんな経験から、彼は自分で自分の心に壁をつくっていたことに気づきます。
でも、笑顔は自分の心の壁をとりはらってくれました。
笑顔のおかげで人と人の豊かな人間性の交わりがもてるようになったです。
【出典】藤井輝明著『あなたは顔で差別しますか』(講談社)