いい習慣

読書のすすめ~繰り返し読む本が未来を決める~

本を読むことは、いつでもどこでもできる自己啓発の方法です。

毎日、本を読む習慣があると、人は確実に自分を高めていけます。

読書は一番の勉強

もちろん私も、毎日読んでいます。

でも、学生のときはそうではありませんでした。

本を読むのは、どちらかと言えば面倒で苦手でした。

楽しく読書ができるようになったのは教師になってからです。

教師として子どもたちに、

「読書は一番の勉強で、心の栄養になるよ。毎日、本を読みなさい」

と言ってきました。(学校の方針で・・・)

その上、「読書日記」なるものを毎日つけさせ、宿題として提出させました。日曜日も、夏休みも、冬休みも、学年が変わる春休みにもつけさせました。

1年365日間、毎日です。

そして、確かに読書は、子どもの人間形成にも、学力向上にも効果的だったのです。

こんなことを子どもたちにさせているのですから、教師である自分も読まざるを得ません。

日記はつけませんでしたが、(つけていたときもあったのですが、意志薄弱なので、ほぼ三日くらいでやめてしまった)ともかく毎日読みました。

そして、読んでいるうちに読書が習慣になり楽しくなってきたのです。

私が読んできた本は、古典的な名著なんてほとんどなく、教育関係の本や自己啓発書が多かったと思います。

地方の同じ学校に長くいると、どうしても情報が限られて視野が狭くなりがちです。

ですから、優れた教師が書いた本、優れた作家や経営者やビジネスマンが書いた本を読んで、視野を広げ、新しい知識や知恵を得てきました。

そういう経験を通してわかったのは、よい本は繰り返し読むものだということです。

1度読んでもわからなかったことが、2度、3度読んでいるとわかることがあります。

特に自己啓発書の類は、何度も何度も読んで、書いてある内容を自分にすりこむべきです。

すると、知識として頭に入るだけでなく、自分の潜在意識にすりこまれます。

そうなると、考え方も行動も、人生をよい方向に導くように習慣化されます。

ですから繰り返し読む本が私たちの未来を方向づけるのです。

もし本を読む習慣がなれば、私は決して作家にはなっていなかったと思います。

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読み聞かせは、何十回でも・・・

そう言えば、いつだったか、

教育講演の後の質疑応答で、あるお母さんに尋ねられました。

「読み聞かせで、子どもが同じ本を読んでくれと毎日毎日ねだるんです。いいんでしょうか?親としては、他の本も読んでほしいんですけど・・・」

それに対する中井の答えです。

「いいんです!繰り返し本を読むこと、聞くことは、とてもいいことですよ。

歌人の俵万智さんは2歳くらいのとき、毎日毎日、同じ絵本ばかりを読んでちょうだいと親にねだったそうです。

そして、ついにはその絵本を暗記し、空で言えるようなったとか・・・。

彼女の言葉に対する豊かな感覚やリズム感は、この幼少期の読書体験と無縁ではないでしょう。

学校でも、国語の教科書に載っている短くて良い教材文は、子どもたちにあの手この手で100回は読ませます。

一字一句、覚えるくらい読ませます。

そうして得たものは、子どもたちの中に蓄積され、未来を切り開いていく力になるんです。

そうやって力のついた子は、時が来れば必ず、自分で読みたい本を他に見つけ、どんどん読んでいくようになります。

ですから、いまのままでいいんです。繰り返し読める(読んでほしい)本があるというのは、とてもいいことなのです。

私が繰り返し読んでいる本

私が繰り返し読んでいる本の一つは聖書。これは20歳頃から毎日読んでいます。

聖書は、過去何千年にもわたって読み継がれてきた世界的な名著です。

聖書には、神が人間に与えた叡智が満載されています。

人間が本当に人間らしく幸せに生きるための知恵が短い言葉に凝縮されているのです。

それゆえに、聖書は宗教を越えて世界の多くの人の心のよりどころとなり、人生の道しるべとなっています。

ただ、多くの人にとって聖書というのは分かりにくい書物ですよね。

キリスト教の基礎を知らなければ、聖書だけ読んでもよく理解できないことが多々できます。

ですから、読んでよくわからなければ、教会に行って聞くとか、信者の友人に尋ねてはいかがでしょうか。

また聖書の言葉をわかりやすく解説した本を同時に読んでもいいかもしれません。

(私はそのような本も書きましたが、この頃、ブログ「聖書と祈りと幸いと」でも紹介していますので、よかったらご覧ください)

さて、読書の習慣をつけるためには、まず分かりやすい本を選らべばよいと思います。

できるだけ読みやすく分かりやすいもの、私が読む本のほとんどは、そういう本です。

でも、読むと必ず何か勉強になるところが見つかります。

「へえー」「なるほど、ふむ、ふむ」「おおー」「そっか・・・」「よーし、やるぞー」って感じ・・・。

たいていの本には、その道の専門である著者が、何年何十年と経験したり研究してきた知識や知恵がつまっていますから

自分にも何か役に立つことは見つかるのです。

ただ、それは人によって違います。

たとえば、中井俊已著『ラッキー!』を読んで、

「そっか、人に完璧を求めない方がいいんだ」って言う人もいれば、

「よーし、ダイエット、がんばるぞー」って言う人もいます。(笑)

違っていてよいのだと思います。

良い本は何度でも読もう。

後日談ですが、母となった俵万智さんは幼い息子さんから、あの同じ絵本を「もっかい、もっかい」と何度も何度も繰り返し読んでほしいとせがまれるようになったそうです。(ちなみにその絵本は、ノルウェーの昔話『三びきのやぎのがらがらどん』福音館書店)

大人にとって同じ絵本を繰り返す読むのは決して楽なことではなく、母親がいかに愛情と忍耐をもって幼い自分を育ててくれたか、俵万智さんしみじみとわかったそうです。

質問したあのお母さんに、「絵本を繰り返し繰り返し読んでくれた親への感謝の気持ちは、子どもが成長するにつれて深くなっていくものですよ」と言ってあげればよかったなあと思っています。

読書は、自己改善の最良の方法(ソクラテス) 「読書は学問の術なり、学問は事をなすの術なり。」 (福沢諭吉著『学問のすすめ』より) 私はどうやって自己改善をしてきたか...