怒り

怒りを生まない良好な人間関係をつくるコミュニケーション術

怒りを生まないで人付き合いするにはどうしたらよいのでしょうか?

イライラや怒りは、人間関係を悪くし、心身の健康を害し、仕事や人生にも悪影響を与えるマイナスの感情や行為です。

このマイナス感情をコントロールし、良い人間関係とつくる方法や習慣をご紹介するのが、この記事の目的です。

今日、あなたが穏やかな気持ちで過ごすことができることを願ってお届けします。

人間関係を良くする黄金律

怒らない人になるには、人を怒らせない人になるといいですよ。

なぜなら、人を怒らせれば、その怒りは自分に返ってくるからです。

悪口・暴力などの形で返ってきます。

それらをまともに受ければ、あなたにも怒りが生まれるでしょう。

ですから、相手を怒らせないほうが賢明ですよね。

聖書には、人間関係を良くする黄金律といわれる法則があります。

それは、「自分がしてほしいと思うことを相手にしてあげる」ことです。

あいさつをしてほしいなら、先に自分から相手にあいさつをする。

認めてほしいのなら、先に自分から相手を認める。

すると、相手も同じようなことを返してくれます。

「自分にしてほしくないことは、相手にしない」ということも黄金律です。

相手がいやがることは極力しないようにするのです。

相手も怒るのはいやですから、相手を怒らせないようにするのです。

しかし、これは相手の言いなりになるということではありません。

相手の意見や提案などはきちんと聞きますが、自分にそれができない、またはしない方がいいと思えば、相手の求めていることは受け入れる必要はありません。

相手を怒らせない断り方をすればいいです。

「こんな提案、できません!」とはねつけるのと、「ご提案いただきありがとうございます。ただ、本当に申し訳ありませんが、これこれこういう理由があり無理かと思います」と言って断るのと、同じ断るにしても、相手の受けとめ方は全然変わってくるはずです。

相手の立場も考えた言葉や態度で接すると、互いに無益な怒りを生まなくて済むのです。

●相手の立場を考えた言動をとる。

 

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言い争わなければうまくいく

「自分の意見が正しい」「いや自分が正しい」「あなたは間違っている」などと言い争っているうちに、だんだん怒りがわきあがってくるものです。

仕事や勉強で議論するのは大いに結構です。ただ、議論の目的は、さまざまな意見を出し合うことで、よりよい価値を生み出すことです。

そのため、自分と違う意見も聞いて参考にしなければなりません。

ここで、自分の意見に固執していれば、自分と反対の意見についカッとなってしまうことあります。

その意見に対する反対意見を述べ合って、言い争います。

言い争っているとき、自分の方が絶対に正しく、相手の言うことは間違っていると思うようになります。

そういうケースもあるでしょうが、問題は高慢心がふくれあがり、謙虚さを忘れることです。

「あなたは間違ってる。本当はわたしが言っていることが正しい」と自分が一段上に立って、相手を言い負かそうとします。

たとえ相手を言い負かしても、相手は自尊心を傷つけられたと感じ、恨みを買うこともあります。

であれば、始めから言い争わない方がよいのです。

もし、相手が自分の意見と違う意見なら、いったん自分の意見を引っ込めて、言い返すことはやめておきます。

大したことでなければ、相手の言い分を認めて、その場での勝ちをゆずることがあってもいいかもしれません。

相手が明らかに間違っていて、それによって相手が不利な立場になったり損害を生じたりする場合には気持ちが落ち着いてから、穏やかに証拠をしめして説明(反論)すればいいのでしょう。

相手はプライドを傷つけられたと感じるどころか、感謝してくれでしょう。

●言い争って相手のプライドを傷つけない。

 

美点凝視で心が晴れる

自分がバカにされている、侮辱されている、軽視されていると思うとき、その人の心に怒りが生じます。

特に何かを失敗したすぐ後とか、苦手なことをやっているときなど、まわりの人のちょっとした態度や言葉に敏感に反応してしまいます。

「ああ、ダメなわたし」と自分で自分にマイナス評価を下し、自分に怒りを感じ、人にもイライラした態度をとるのです。

そういう人の態度はまわりの人にも伝染してイライラさせます。

しかし、たまに失敗したり、苦手分野があったりするのはだれにでもあることです。

誰もがいつも失敗しているわけでないですし、得意なこともあるはずです。

たとえイヤだなあと思う人でも、その人のいい面をみてあげれば、いいのです。

人への見方を変えるカンタンな方法があります。

その人のいいところを紙に書き出してみるのです。

その人のイヤなところは、さておき、いいところを書き出してみましょう。

きっと見つかります。10個以上できるだけたくさん見つけて書きましょう。

そうすると、その人への見方が変わってきます。

融通の利かない人でも、見方を変えれば几帳面に仕事をする人だったりします。

仕事が大雑把な人でも、見方を変えれば、とてもおおらかな人だったりします。

その人のいいところを見つければ、その人に少しは好意をもったり、敬意をもったりできるようになります。

「○○さん、これいいですね」「素敵ですね」

その人のいいところを見て、一言、口にするだけで相手もうれしくなるものです。

あなたも無意味な怒りで悩むことが少なくなります。

●その人のいいところを見る

 

聞いたことをプラスに活かす

人は本来だれでも、理解されたい、認めてもらいたいと思っています。

これは小さな子どもからご老人まで男女を問わず、万人の願いです。

ですから、相手を理解し認めてあげると、その人はとても喜んでくれます。

そのために相手の話をよく聞くことは大切です。

相手の悩みや問題に思っていることを聞いてあげるといいです。

何か気の利いたアドバスをしなくても、聞いてあげるだけでいいのです。

うなずきながら、ときどき相手の言葉を短く繰り返してみてください。

それだけで、自分(の話)が受け入れていると感じ、その人は気持ちが落ち着いてきます。

別にあなたが解決策を出さなくても、たいていはその人は話すことによって問題点を自分で整理し、自分で解決策に気づきます。

「やっぱり私がやらなくっちゃね」

あなたはうなずいてあげるだけでいいと思います。

気持ちが落ち着くと相手は、自分の話を聞いてくれたことに感謝してくれるでしょう。

「話を聞いてくれてありがとう」と言ってくれることもあります。

あなたや会社に苦情を言いに来た顧客に対しても同じです。

じっくり話を聞かせていただきましょう。

苦情は聞くことによって大半は解決します。

苦情を聞いてくれたことで、顧客の怒りは静まります。

さらに、その問題を解決するために、すぐに対処してあげれば信頼は増します。

蛇足ですが、苦情にはあなたや会社が伸びていくチャンスが隠れているものです。

ですから苦情は積極的に聞かせていただきましょう。

苦情から得たヒントを実践することであなたも会社も確実に伸びていけます。

●話すより聞く立場をとる

 

相手の都合に合わせるとうまくいく

すごく忙しいときに用事を頼まれて、ムカッとしたことはありませんか。

自分の仕事で一分、二分が惜しいときに、こちらの都合も考えずに「これ、頼むね」とカンタンに仕事を押し付けられれば、ムカついて当然でしょう。

ですから、あなたが仕事を頼むときには、相手の都合をよく考えた上で、「いま、いいですか」「少しだけ、だいじょうぶですか」などと声をかけたほうがいいでしょう。

一言かけるときには、相手への配慮とタイミングが大切です。

お茶を出すときもそうです。

相手が書き物をしているときに、いきなりその脇にお茶をもってきて「はい、どうぞ」では迷惑です。

相手が今、お茶をもってきた自分に気づかないほど夢中で仕事をしているのなら、じゃまにならないように、少し待つ方がよいのです。

しばらく待って、相手が顔をあげたときとか、文章の終わりの○を書き終わったときとかに、「はい、どうぞ」と差し出すのです。できれば笑顔をつけて。
そうすれば相手は喜んでくれます。

電話をするときも、まず相手の都合を考えます。

もしかしたら、でかける前であったり、仕事に追われたりしているときかもしれません。

相手が忙しそうだったら、「いま、よろしいでしょうか」とか、「後でかけなおしましょうか」とか聞いて、相手の都合に合わせるのです。

●一言かける前に相手の都合を考える

 

悪口、陰口は言わない

悪口、陰口は、人を不幸にするマイナス言葉です。

言っているときは、それで気分が晴れることがあります。

第三者はそれを聞いて喜ぶこともよくあります。でも、それは一時的なものです。

悪口は結局、言う人や聞いている人の心を貧しくし、マイナスに傾かせます。

言われた本人の心を傷つけ、怒らせたり、悲しませたりします。

言葉はブーメランなのです。「バカ!」では、終わりません。

「なにっ、お前の方がバカじゃないか!」と、返ってきます。

言葉で返ってこないときは、もっと恐ろしいことになります。

言い返えせない人は、そのときの気持ちを溜めて怨念とします。

その怨念は、あとで何倍にもなって悪口を言った人にふりかかりるのです。

陰口も、やはりその言った本人にプラスになることはありません。

「あいつ、こんなこと言ってたよ」と、いずれ誰かの陰口の対象になっていきます。

ですから、悪口・陰口は極力やめたほうがお互いのためです。

客観的に相手が悪い場合

ただ明らかに相手が悪い場合があるかと思います。

たとえば相手が自分の正当な権利を侵害したり、暴力的な言動をくりかえしたりする場合、その行為をやめるように言うのは、正義にかなっています。むろん悪口ではありません。

また、その悩みを人に相談しても、悪口・陰口ではありません。

むしろ、相手にやめるように言っても聞かなければ、自分への被害を最小限の抑えるために、信頼できる第三者(機関)にすみやかに相談したほうがよいでしょう。

自分が悪口、陰口を言われたとき

自分が人から悪口、陰口を言われたときはどうすればいいでしょう。

言い返せば、相手を怒らせ、関係がこじれますので、それはやめましょう。

人間には嫉妬心もありますので、悪口、陰口は、どんなに素晴らしい人でも言われることがあるのです。

的外れなことであれば、気にしないで無視しましょう。

でも、「なるほど、自分にはそんなところがあるかもしれないな」と思えるものがあれば、感謝して、改めるようにしましょう。

そのおかげで、もっと素晴らしい人に成長できます。

●悪口、陰口をやめる

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