「失敗は運の定期預金」
タレントの欽ちゃん(萩本欽一さん)は、ダメなときには運がたまって後で良くなると言っています。
それは、欽ちゃんが人生経験から得た教訓なのですね。
貧しさの中でも夢もつ
欽ちゃん(萩本欽一さん)は、子どものころ、家庭がとても貧しかったそうです。
たとえば、家に借金取りが毎晩やってきて、お母さんが土下座して謝っているのを見るわけです。
これは、ほんとに辛かったと思います。
中学、高校時代の思い出で、一番辛かったのは、夜中まで家に帰れなかったこと。
借金で税金もはらえなくなって、家に人がいると家財道具を差し押さえられるので、家族全員が夜中まで留守にすることにしたのです。
欽ちゃんは、夜一人になると、夕食代や帰りの電車代をつかって好きな映画を観ました。
おなかをすかせながら、冬の寒い夜に一時間半かけて家に歩いて帰るのは、辛くて悲しい。
でも、チャップリンの映画を観た後は、心が満たされ、その辛さを忘れることができました。
そして、自分もチャップリンのように、みんなを元気にしてあげられるコメディアンになりたいという夢をもつようになったのです。
コメディアンを目指すが失敗ばかり
高校を卒業してコメディアンを目指しますが、極度のあがり症のうえにセリフ覚えができないので失敗ばかりです。
「向いていない」「才能がない」「やめたほうがいい」と何度も何度も言われつづけます。
才能はない、能力がない・・・
これを欽ちゃんは、その通りだと素直に認めます。
でも、がんばります。
才能や能力がなくても、「運だけで生きていこう!」と・・・
そうして、坂上二郎さんとコント55号を結成するや人気沸騰、国民的なスターになるのです。
二郎さんとは、はじめ全然気が合わなくて、こんな人とはコンビを組みたくないと思っていたそうです。
でも、それが開運のきっかけとなるのですから、人生って、面白いですね。
運をためる方法
そんな欽ちゃんが、出した『ダメなときほど運はたまる』という本で、運をためる方法を教えてくれています。
・・・・・目次・・・・・
はじめに 目の前には三つの運がある
1章 向いていない場所に運がある
2章 ダメな人ほど運がたまる
3章 運に見放されない生き方
4章 運をつかむには言葉を磨け
5章 家族は運でバランスを保つ
6章 仕事も人生も「運」で生きてきた
おわりに お金より運をためて豊かに生きよう
ダメなとき、辛いときこそ、運がたまる。
あきらめずに努力していると、その運が花開くのです。
●「失敗は運の定期預金」by 萩本欽一
チャレンジしてもダメだったとき、わたしたちは、運の貯金をどんどん増やしているんです。
欽ちゃんが言うように、運をためていると、年をとってから大きく花咲くこともあります。
たとえば、『くじけないで 』という初の詩集を98歳で出版した柴田 トヨさん。
この方も、辛いことがいっぱいあったそうです。
しかし、90歳になって腰を痛めため、一人息子の勧めで、詩を書くようになり、その運の花が開いていきました。
この詩集は100万部以上売れて、全国の多くの方々に感動と勇気を与えています。
●「人生いつだってこれから 朝はかならずやってくる」by 柴田 トヨ
そう、夜はいつまでも続きません。
いずれ朝がやってきます。
ダメなとき、辛いとき、あなたは、運が悪いわけではないのです。
ただ、そういう時期なのです。
これから花開くための準備を人知れずしているのです。
辛いときは運を貯金していると考えよう。
きっとあとで花開くのです。(^.^)
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【出典】萩本欽一(著)『ダメなときほど運はたまる』 柴田 トヨ (著) 『くじけないで 』 両方とも、とても良い本です。